十姉妹コボン逝去

​親友を失ったカッパちゃん​​

 昼、居間に入ると、十姉妹が何やらピーピー訴えている。遠目で見ると鳴いているのはカッパのようだ。・・・誰かケージに戻らない子がいたのだろうか?と確認すると、ケージの底にコボンがうずくまっていて、取り出すとすでに亡くなっていた。
 眠っているような綺麗な姿で死因は見当がつかない。昨晩まで妹のナカの方がよほどお迎えが近そうな衰え方で、コボンも老いたがまだ元気だと思っていたのだ。現在、コボンの母リーダちゃんは宿泊部屋で健在だが、最近はエサ箱の中でずっと食べ続けており、これはもはや死期が迫っている印象だ。従って、1年も経てばコボンもこうなってしまうのかと漠然と思っていたのである。だが、コボンだから、突然の死は彼女の美学なのかもしれぬ。
 コボンはとても綺麗なパール柄のヨーロッパ十姉妹で、言い寄る男は数多あったが、まったく異性に関心がなく、そもそも恋愛感情が欠如しているらしく、産卵したことさえなかった。ただ、性別は無関係に友愛精神はあって、梵天和十姉妹のカッパ♀は生涯親友だったし、故ポチィ♂とも親しかった。もちろん飼い主のお気に入りで、ポチィのために作った口笛さえずりをすると、ひどく喜んでくれた。
 カッパちゃんもショックだろうな。ポチィ、オボン、コボン、これから、十姉妹たちは旅立ちが続くかもしれない。覚悟はしておきたい。

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