アリィの婚活

「営業」するレイと顧客のジミィ、その様子を観察するアリィ
 オシドリ夫婦などと呼ばれ、愛妻家で知られた人物が、妻に先立たれるや、可及的速やかに後妻を迎えるような事態は、さして珍しくはない。要するに、妻という存在に依存しなければ生きられないだけで、仕方がないことなのだが、得てして他人は鼻白むことになる。
 アリィの奴は、一昨日に最愛のテイに先立たれるや、その日のうちに婚活を始め、昨晩はヨッチに付きまとい始め、今晩はそのヨッチからどやしつけられ(「付け回すんじゃねえよ!くそジジイ!!」と言った感じに威嚇されていた)、生命の危険を感じて、他をあたり始めている。
 明日はどうなる老いらくの恋、いい歳をして枯れたら良いものを・・・、と冷ややかに見ている飼い主をよそに、きっとおかしな行動をとってくれることだろう。

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