ポチを見れば思いだす

　他鳥のそら似、と言うが、ポチを見ていると、大昔に飼育していたチビクロという十姉妹を思いだす。姿は特に似ていない。チビクロは白羽の多い並文鳥で体格も小さくて貧相だったが、ポチは和十姉妹にしては大柄で色柄も一色系黒十姉妹で精悍な感じだ。だが、そのしぐさや態度にハッとさせられることがある。
　彼、他の十姉妹たちが抱卵で構ってくれないらしく、仕方なく、文鳥たちに入り混じって徘徊し（ポチの場合、文鳥と十姉妹の区別がない）、いろいろひとり遊びを始めている。↑はその一つで、テレビのスピーカー部分にさえずっている。
　そう言えば、昔々、チビクロは１階の毛糸は２階まで運ぼうと奮闘していたものだった。巣材にするのが目的だが、口に加えて、毛糸球をくるくるさせつつ飛んで行く。重たくなって途中であきらめるのだが、それを人が巻き取っておくと、また挑戦する。
　せっかくなので、何か芸を学ばせたいものだ。