歌の弟子になる？

　お盆生まれのヨーロッパ十姉妹おぼん・こぼんは、現在、反抗期にある。指に止まらず、カゴに帰りたがらず、なのである。
　ただ、さえずりの練習中のおぼんは、飼い主の口笛に魅了され、それを真似ようとしているようだ。何しろ十姉妹のさえずりときたら、「ギリョリョリョ」と色気が無く、口笛では真似し難いのである。そこで、「ピョピピョピョッピョ・フィフィフィフィフィフィ」とのさえずりを数日前に作曲して聞かせたところ、痛く気に入ったらしく、片に乗って口笛をせがみ、聞く時は直立不動、途中感極まって飼い主の顔に突っ込んでくるようになった。
　頭がグレー、のど元が黒く、胸がこげ茶でお腹の網目模様が美しいおぼんは、色柄での品種区分が難しい。そして、その姿で人の口笛を真似るようになれば、さらにわけがわからない子になるだろう。期待したい。