期待していた「ルイ」も手元を離れ、気が抜けてしまった飼い主の気持ちなど無関係に、3日に孵化したヨーロッパ十姉妹ヒナっ子5羽は、実に順調に育っている↑。たくさんエサを与えていて、実に立派な両親だ。
十姉妹繁殖計画は、短い間にいろいろだったので、備忘のため整理しておこう。
商売物のシルバー文鳥夫婦が抱卵中に売れてしまうような場合、仮母になってくれる十姉妹がいると便利だな。というのが直接の動機で、伏線としては、小学生の頃の飼育経験があった。さらに、ペット生体の卸会社のリストに手乗り十姉妹、つまりヒナの十姉妹が掲載されていて、そういった需要もそれなりにあるのだろう、と知ったから、であった。
それで、文鳥の生体を仕入れる際に十姉妹も頼めば良いかと思っていたら、十姉妹のペアはいつも「予約」で在庫がないらしく、いろいろあたっているうちに、5月中旬になって、リストの「予約」の文字が取れていたので、「並」十姉妹(日本の昔ながらの十姉妹、和文鳥とも呼ばれる)のペア、それと、♂♀分けて売られペア販売ではないヨーロッパ十姉妹を♂1羽♀2羽仕入れた。
オスとメスを分けながらペアにしないのは、兄弟姉妹の可能性があるからではないか?と考えられるので、ヨーロッパ十姉妹は1羽を別ルートで入手してペアにする腹積もりであった。
ところが、あにはからんや、ペアはメス同士、ヨーロッパは3羽ともメス、つまり、5羽仕入れたらみんなメス、という、奇跡的な珍事が起きてしまい(ついで一緒に仕入れたオスのはずの文鳥2羽もメスだったりする・・・)、オスかメスかわからず右往左往することになった。
とりあえず、メスとして仕入れた十姉妹はオス的要素がないので、それに婿を迎えた。この婿はブリーダーさんから購入したのだが、何でも愛好団体の品評会で優勝した十姉妹の子で、確かに仕入れた十姉妹より一回り大きくただならぬ雰囲気を漂わせているように思えた。
このチャンピオン直仔の貴公子くん(したがって名前は「コーシ」)に、メスとして仕入れた2羽のうちこげ茶色の「クマコ」ちゃんをペアとした↓。ところが、産卵しそうな感じだった「クマコ」が5月末に急逝し、もう一羽のメス(薄茶)は「コーシ」に嫌われていたので、オスとして入荷した賢い子(リーダーシップがあるので「リーダ」)とペアにした。
まったくの偶然だが、「コーシ」と「リーダ」は同じパール柄で色合いも似ている。何となく収まるべきところに収まった感じで、6月中旬に産卵をはじめ18日頃には抱卵を始め、7月3日に孵化したのであった。
一か月半未満でヒナが誕生しているので、一見順調だが、内実は順調どころではなかったわけだ。奇跡のカップルから誕生したヒナたちの今後に期待したい。
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