女系の方が「事故」はない

​​​ポイ捨て前科2犯のマツ&ミト​​​
 動物行動学の竹内先生が、「​天皇が男系男子の理由を説く​」として、男系が受け継いでいくY染色体の存在から、天皇家の男系継承を守るべきものと主張されているのを目にしたので、以前と同様に批判しておく。
 私は、天皇陛下や天皇家が尊重されるべきなのは、少なくとも千数百年に渡って祭祀王的側面を維持して継続されているその文化的な特異性からであって、見えもしないY染色体の存在など無意味だと思っている。何しろ、Y染色体うんぬんなどという自然科学的な特殊性に天皇家の正当性を求めてしまえば、千年以上の長きにわたる皇位継承で、万万が一にも男系男子を取り違えるような「事故」が一度でもあったら困るからである。現在、さらに未来の科学力をもってすれば、天皇家の男子のY染色体を解析し、それにより近しいまま残されたY染色体を持つ者を、天皇家以外から探し当てることも可能になるだろう。何しろ、平氏も源氏も天皇家の男系男子に始まっており、男系をたどれば天皇家に連なる日本人は、さして珍しくないのである。
 となれば、神武天皇以来続くと仮定されるY染色体は、巷に多く存在し、案外なことに現在の天皇家の男系男子には受け継がれていない、可能性もあり得る。そのような『事実』が判明したら、Y染色体の継続に天皇たる正当性を求めるのであれば、現代の天皇家を廃し、昔の天皇のY染色体がより変質を受けずに残された、どこぞの「馬の骨」を天皇に据えねばならぬ理屈になってしまうのではなかろうか?
 天皇家はY染色体の継続故に尊いのではあるまい。上代からの祭祀王的側面を維持し、その文化的側面を継承されている歴史的重みがある「家」だからこそ、それは貴重なのだと思う。それこそ、現代人は意識が希薄となったお「家」の存続こそが第一、血縁的なつながりは二の次とする、日本の伝統的な「家」制度の在り方のはずだ。例えば、江戸時代の武士社会などは、家の祖先と血縁的つながりがある方が珍しく、男系の継承となれば、ほぼ壊滅的と言って良い。そのほとんどが養子であり、それも女系の遠い親戚ならまだしも、血縁的にはまったく赤の他人が跡を継ぐことなど、珍しくもない。なぜそれで良いのかと言えば、血縁より家の存続が優先されたからである。
 天皇「家」こそ存続させるべきで、血縁はあった方が良く、男系ならなおさら望ましい、程度のことだ。間違っても、Y染色体に固執し、男系を強調する余り、「家」の伝統をないがしろにすることのないように願いたい。
 ところで、文鳥の場合は、母から娘に性染色体が受け継がれるので、性染色体の継承を重視したければ(性染色体の継承には何の意味もないと個人的には思っている)、女系にする他ない。しかも、女系なら、「事故」の可能性は極端に低くなる。産みの母が遺伝子上の母でない可能性など、ほとんどないわけだ。
 女系・・・。12、13、14と女系を継承するガイが、昨晩から脚が弱くなり、かなり心配な状態になっている。一方、クリ、イト、アラシときて4代女系のミトは、また、育雛放棄した。過去2度起きた査察逃れした卵の孵化が起きたが、そのヒナをポイ捨てしたのである。
 おそらく夫のマツの仕業だろうが、最初の繁殖ではサッチなどをしっかり育雛したのに、なぜかポイ捨て常習者となってしまった。・・・捨てられたヒナを見るのは嫌なので、査察を強化しよう。

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