ヒデ、悪女伝説

キミョーの前でイブに密着するヒデ

　ヒナをナマモノとしてポイ捨てしてしまう危険鳥（アリィ・デッカ）の巣にある有精卵らしきものは、孵化していなかった。デッカの方は、ポイ捨てされてやる気が失せたのか、妻セツが巣ごもりをやめて、夜の放鳥時には遊びっぱなしになってしまったので、今後の孵化は難しいように思われる。・・・置き場に困るので、それでも良いかな・・・。
　一方、実父で師匠でもあるサカ坊を目の敵として追い掛け回すキミョーだが、夜会の中盤からそれどころではなくなった。カゴの中ではココを除外して夫婦然と振る舞っているヒデが、なぜか唐突に隣家の老鳥イブを誘惑し、それこそ人間なら手をつないでお散歩するかのごとき見せつけ方をし始めたのだ。
　嫉妬深いキミョーは、当然、イブに体当たりをして追い払うべきだと思われよう。しかし、彼は基本的に「ヘタレ」で百戦錬磨無敵のイブ（何しろ「威武」）には威嚇すらできない。片目が白内障の老鳥になってすら、まったく逆らえないのである。
　・・・で、なぜなのだヒデ？ヒデを放ったままで意味不明にサカ坊を追い回すキミョーへの面当てか？それとも無意味な騒動を終わらせる深謀遠慮なのか？それとも、悪女の素質が開花したのか？・・・、要注意である。