汚れ白みやび

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雅なノビィ
 
 新しい冷蔵庫は午前中に設置された。そこで午後にはサクレを買ってきて、ようやくホッとした。
 たまたまサクレしか売っていなかったからだが、私はどちらかと言われたら、サクレ派である。味の違いは分からないが、シャビィの赤城乳業には、「ガリガリ君の会社のサイド商品」とのイメージがあり、対するフタバ食品は、サクレ以外を知らないので、よりマイナーな方を応援したくなる。
 メーカーの製品情報を見ると、サクレのレモンは「リキュール」などに浸けて一手間かけているらしく、それをしていないはずのシャビィは、レモンの産地や果汁を増量しているように思われる。そこで味に違いがある、とする人もいるはずだが、それがわかるような舌の持ち主は、廃人同然で、むしろ不幸だろうと思う。百円かそこらのカップアイスで喜んでいる我々庶民の味覚は、それほど鋭敏なはずがないので、頭で理屈として差別化し、何となくそのとおりに味が違っているような気がするに過ぎないのだ、と現実主義の私は冷たく断定する。
 ただ、某スーパーの類似品は、輪切りレモンがまずくて、二度と買わないことにしたので、何でも良い、わけでもないようだ。
 
 さて、ノビ。美しい。微妙に有色羽毛が残っているのは、実に奥ゆかしく雅ではないか。
 汚れ白、たぶん白い日本犬、紀州犬の毛並みで茶がかった場合に用いられていたらしい表現を、私が勝手に持ち込んでいるのだが、純白でないところが素敵だ。
 もちろん、純白になっても美しいのだが、この微妙に残っている姿は、それが刹那のことであるだけに、実に宜しい。文鳥の汚れ白、最高。

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