見上げるノッチ
視線の先は、妻のイッツであろうか?仲良しで結構なことだ。
で、おもむろに注目するのは、指。
もっとも、鳥の指は、『趾』と書いて「あしゆび」と読むのが正解。5番目の趾が退化して、4本となっている種が圧倒的多数であり、その中でも、前3本、後ろ1本の『三前趾足(さんぜんしそく)』の形状が多い。オウム目が、前後2本の『対趾足(たいしそく)』なので、小鳥の愛好者には、その印象を強く持つ人も多いようだが、鳥類の中ではむしろ少数派だ。
もっとも、鳥の指は、『趾』と書いて「あしゆび」と読むのが正解。5番目の趾が退化して、4本となっている種が圧倒的多数であり、その中でも、前3本、後ろ1本の『三前趾足(さんぜんしそく)』の形状が多い。オウム目が、前後2本の『対趾足(たいしそく)』なので、小鳥の愛好者には、その印象を強く持つ人も多いようだが、鳥類の中ではむしろ少数派だ。
ところで先日、1万円札に載っている平等院の鳳凰像が、三前趾足か対趾足か気になった。そこで、確認したところ(お札ではわからないので、宇治の静山荘さんのブログ参照)、やはり三前趾足であった。その過程で、鳳凰の足の表現について、一橋大学の中野晶子さんが論文にまとめられているのを知った。残念ながら未見だが、美術史学会で行われた研究発表の概要は、ネット公開されていた(コチラ)。もともとは三前趾足で表現されていたものが、日本では17世紀になって、対趾足として表現されるケースが現れるのだそうだ。
怪鳥、神鳥の類は普通ではなく珍奇であるべきなので、新たに『発見』されたオウム類の対趾足が取り入れられたのかと思う。しかし、日本にも太古からいるキツツキ類も、前2、後2の形状なので、本当は珍奇でもないと言える。ようするに、飼鳥となって身近に接するようにならないと、あしゆびの並び方に注目することはなかったと言えようか。
せっかくなので、三前趾足の場合の、それぞれのあしゆびの名称を、備忘のため記しておく。
第1趾(後趾)・第2趾(内趾)・第3趾(中趾)・第4趾(外趾)
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