スズメとネコ

Untitled1.jpg
フィンの水浴び水浸し
 
 今日も暑かった。当然、卓上水浴びは盛況であった。
 
 で、突然ながら、夏のギラギラ太陽が照りつける午後、我が家の斜め前の路上、隣家の玄関前に、スズメの死体があった。まだ幼いその個体には見覚えがあったので、ビニール袋で拾い上げ、我が家の庭に埋めてやった。
 毎日、2回、庭にクズ米=青米をまいて、スズメたちへの施しにしている。エサが少ない真冬と異なり、この施しを喜ぶスズメ(キジバトも来る)の数は減っているが、2、3日前に、ヒナ羽毛を残す幼いスズメが1羽いて、お米をつまんでは自分で食べられず、横でついばむ親鳥から給餌されていた。つまり、そのスズメの子が、おそらく我が家の庭から隣家の駐車場越しに道路の向こう側に飛んでいき、折り悪く来合わせた自動車の側面に衝突して、首を折ってしまったものと、類推されたのだった。
 多少縁があるので、アスファルト上で干からびる姿を見たくなかったので、埋めたのだが、ここで一つ問題があった。我が家の庭には『背な黒』と呼ばれる野良ネコが侵入することが有り、奴は遺体を食料にしてしまう生活力が豊かな野生の餓鬼なのだ。また嗅ぎつけて掘り起こしなどしたら、癖になって、我が家の『文鳥墓苑』を荒らすことになるのではないか?
 しかし、実は(愛猫家に怒られると逆ギレして三味線屋に叩き売りたくなるので)、1、2週間前に、久々に侵入しているのを見かけ、かねて準備のエアガンを手近に置いていたところ、4、5日前に現れ、私の姿を見て逆サイドの隣家へ逃げ、境界の柵から3メートルほどの雑草密林地帯を悠々と移動しているところを、撃ってやったのだ。エアガンで生き物を撃ったことなどないのだが、雑草に遮られつつも、胴体に当たったかかすめたかしたようで、『背な黒』は野犬に追われたがごとく、一目散に密林地帯を駆け下りて隣家の畑地帯を後ろを振り返ることなく逃げていったのを見送ったばかりなのである。
 したがって、奴は、ほとぼりがさめるまで、おそらく1、2ヶ月は私の縄張りに侵入するような無謀はしないはずだ。
 
 野良ネコも、野良スズメも、生きるのは大変だと、同情する。 

コメント

タイトルとURLをコピーしました