見事な「腹筋」のアラピちゃん
アラピとリオ君だと、どういった子供が生まれるだろう?やはり、曾祖母似のごま塩であるべきだと、飼い主は思うのだが、リオ君の出自がわからないので、予想困難となる。
もし彼が、優性の白遺伝子を持つ弥富系の白文鳥なら、持っている(大雑把な)色の遺伝子は、必ず優性になるとされる白因子と劣性の有色因子なので、相手が何色であろうと、白因子を受け継ぎ白文鳥となる子が、半分は生まれる。一方の、アラピ、アラ、ことアラシの方は、おそらく有色因子しか持たない桜文鳥なので、半分は同じように、多少白羽の多い桜文鳥となるはず。つまり、白と桜のどちらかで、フィフティフィフティの確率となる。
・・・う~む、ごま塩でなくとも、両親のいずれかに似た白でも桜でも良いなぁ。と希望を変えたくなってくるが、もし、リオ君は弥富系の絶対優性の白因子を持たず、有色因子と同程度に影響する白因子のみを持っている白文鳥なら、生まれる子供は、すべて全部すべからく悉皆、ごま塩文鳥とならねばならない。ただ、ごま塩柄は多様なので、その点どういった柄になるのか、大いに楽しみにはなる。・・・やはり、第一希望はごま塩か。
・・・う~む、ごま塩でなくとも、両親のいずれかに似た白でも桜でも良いなぁ。と希望を変えたくなってくるが、もし、リオ君は弥富系の絶対優性の白因子を持たず、有色因子と同程度に影響する白因子のみを持っている白文鳥なら、生まれる子供は、すべて全部すべからく悉皆、ごま塩文鳥とならねばならない。ただ、ごま塩柄は多様なので、その点どういった柄になるのか、大いに楽しみにはなる。・・・やはり、第一希望はごま塩か。
なお、この白文鳥の遺伝的に相違する2系統の存在を理解していないと、いろいろと間違えてしまう。白と桜を夫婦にすれば、白と桜のヒナが半分ずつ生まれると、弥富系の白文鳥だけを見ればそういった結論になるし、弥富系の白文鳥同士の場合、半分が白文鳥、四分の一が桜文鳥、四分の一が中止卵となるので、白と桜は同じ品種だとか、白文鳥同士だと虚弱になるとか、誤解が生じてしまうことにもなる。白と桜で色を表現する遺伝子が異なるから、明確に産み分けが生じるのであり、また、絶対優性因子を両親から受け継いで2つ持つと、卵段階で致死するとしても、その因子を1つ持っているから虚弱になるということは有り得ない。実際、文鳥生産が盛んだった弥富では、古くは、白文鳥ヒナの確率を上げるため、白文鳥同士をつがいにしていたくらいである(『農業全書』)。
さらに、ごま塩を桜文鳥と見なしてしまい、ごま塩同士からは、半分は白文鳥が生まれるので、桜文鳥から白文鳥が生まれる、といった錯覚を起こすこともある。『愛知県農業総合試験場研究報告33号』 2001年に載る研究報告「台湾産ブンチョウの羽色の表現型とその活用法」で、台湾産の白文鳥と愛知県弥富産の桜文鳥で交配実験を行い、生まれた「多量の白い刺し毛」を桜文鳥と呼んでしまっているが、その姿はごま塩で、白と桜の雑種と見なすべきであった。なお、この際の実験では、台湾産白文鳥同士では、生まれる子は全て白文鳥だったとしている(11つがいで100羽)。この系統は、白と白では桜文鳥が生じないわけで、これは別系統で、白と桜を同品種と見なすことなど、不可能という事実を示している。白と白では桜は生まれず、桜と桜からは白は生まれないのが基本で、生まれた場合は、奇跡的な突然変異と見なすより、親の「白」か「桜」は、ごま塩だった可能性が高いと言えるかと思う。
問題は、白文鳥も桜文鳥も、見た目だけでは、どのような色の因子を持っているか、判断し難い点にある。白は、どちらも成長すれば純白になるだろうし(部分的に有色が残る可能性はある)、桜は白羽が多いだけなのか、有色羽の多い白・桜の雑種(ごま塩)なのか・・・。何が生まれるかわからないので、面白くて良いと、個人的には思うのだが。
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