無垢で無辜な文鳥

Untitled1.jpg
アトの立派な大顔
 
 ニュース番組を見ていたら、イスラエルの空爆の非を訴えている字幕に、「無垢な民」が殺されている云々といったものがあり、数秒考えてしまった。無垢には、ご丁寧に「むく」とふりがなが付いているのだが、これは、無辜(むこ)の間違いだろう。 
 耳で聞いたか錯覚したか、言葉を間違えて覚えてしまい恥をかくのは、多々覚えのあるところで、例えば文鳥なら、孵化(ふか)を「うか」と覚えてしまい、昆虫類の羽化と混同してしまうことがある(私の以前の文章にもあったので、かなり以前に修正した記憶有り)。「里親」募集掲示板で、在住(ざいじゅう)を在中(ざいちゅう)と間違えている人が、結構多く見受けられ、楽しませてもらえる(他人の間違いは楽しいのである) 。
 おそらく、ニュース原稿を書く人も、「むこのたみ」を「むくのたみ」と間違って聞いて覚えてしまっているのだろう。それが改まる日が来ることを、その人のためにお祈りしつつ、今日、庭でムクゲも咲いたこととて、意味の違いを調べてみた。
  まず、結構耳にする機会の多い無垢(むく)は、「けがれがなく純真なこと」「金・銀などがまじりけのないこと」などの意味だが、垢の訓読みは「あか」で、皮膚汚れのアカのことだから、それが無い状態と連想出来れば、何となく意味はわかりやすいかと思う。
 一方の無辜(むこ)は「罪のないこと。また、その人」のことで、戦争とは直接関係ない(=罪がない)民間人のことを「無辜の民」と呼ぶ。そもそも、『辜』などという漢字は、滅多に使用されず、私も当然書けないわけだが、訓読みは「つみ」だそうで、罪と同義らしい。なるほど、古い昔の辛いこと=罪、とは、なかなか味わい深い漢字ではないか。この際、覚えてしまうことにする。
 
 で、けがれがなく純真で罪のない文鳥たちなのだが・・・、アトはどうなのだろう?婿(むこ)ではあるのだけど。

コメント

タイトルとURLをコピーしました