グローバルでない文鳥飼育


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少し長い?アイの爪

 動物医療の研究論文も書かれるような理論派の獣医さんが、食べ物などの飼育を語ると、途端に簡単な実証すら欠いたものになってしまことがあるのは、なぜだろう?
 先日、ある動物病院サイトの記述をあげつらったが、ひとつだけでは不公平なので、「文鳥を診られるはずの動物病院サイト一覧」のリンク確認をしつつ、飼育方法に触れた記述を探していた。さほどの量はなかったが、問題点は、某獣医さんが、「インコ、文鳥、カナリア、ジュウシマツも一緒にした、いわゆる「小鳥」という呼び方、「小鳥の飼い方」という飼育方法は、日本だけで通用する概念」指摘されているのに尽きるように思える。
 獣医さんは、小鳥の専門医であっても、個別種の生態や飼育の実態はあまりわかっていないことが多いのは、当たり前だが、「小鳥の飼育」として考えたり意見してしまっていて、それを自覚していない人が、わりに多いのかもしれない。しかし、例えば文鳥の家庭における飼い方についてなら、私もそれなりに理解しているつもりだが、セキセイインコのことなど何も知らないので、その飼育方法について意見を述べることは不可能だ。ところが、獣医さんの「小鳥の飼い方」では、そのような種の壁を安易に超えてしまうような・・・。
 それにしても、小鳥治療についての専門性を求める飼い主が、飼育についての専門性を考慮しないというのも、思えば不思議な話だ。

 なお、リストへの追加過程で、「小鳥の病院」を検索して見ていたら、以前お世話になった獣医さんが、セキセイインコ君たちの爪切りをするユーチューブ動画を見かけた(コチラ)。この爪切り方法こそ、正統な故高橋達志郎先生流だろう(高橋先生については、↓の子供向け伝記などを図書館で見ると良いかと)。人間用の爪切りで切って、切断面を蚊取り線香でちょっと焼く、これだ。
 文鳥未満の大きさなら、少々の止血はお線香で足りるが、大型になってくるとそれでは足りずに、蚊取り線香推奨となるわけだが、かなりレトロな雰囲気ではある(半世紀の伝統があるはず)。普通は出血しなければ焼く必要はないのだが、爪切りのオーダーなので、いちいち焼いているものと思われる。
 ・・・セキセイインコ君たちは、おとなしくていいなぁ。文鳥の中でも抵抗の激しいタイプの爪切り時の姿を見せたくなる。しかし、我が家のように20羽以上いても、爪が擦れるような環境で動き回っていれば、爪切りをやらずに済んでしまうことも多く、この獣医さんのような達人レベルに達することはない。まして、1羽や数羽の飼い主なら、ごく稀に伸びれば獣医さんに任せるのが無難と考えて不思議はない。
 しかし、そういった飼い主は、長患いの看護をする場合に、かなり苦労する。毎日何度も保定して薬を点滴しなければならなくなくても、なかなかすぐには出来ず、奇妙な力の入れ方をして、文鳥をかえって危険な目に遭わせる可能性もある。となれば、爪を切るのは獣医さん任せにするかわり、握って遊ぶ習慣を身につけさせるなら、まさに勝ち組と言えよう。・・・でも、文鳥は個性が強いので、その方がより困難な、いばらの道かもしれない。

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