よほど暇だと思われそうですが・・・。 昨日のコメントに、
小鳥の病院長から「ぐぜり」を「それはぐずりです。」と言い直された
とあって、えっ、そうなの?と、自分の無知に驚愕した私は、「あー、知らなんだ、知らなんだ」と、故内海好江さんの漫才ネタを偲びつつ、早速ネットの辞書で調べました。すると、「ぐぜる」と「ぐずる」は別の言葉なので、その獣医さんの説は間違いと判明しました。以上、取り急ぎご報告申し上げます。
ツィッター並みの早さでさえずる(ツィート)なら、これで終わりとなりそうです。しかし、橋本市長ではないですが、短文で自分の意見を十分に説明するのは無理なので、さらに付け加えます(一言主大神様のようになりたい・・・)。
「ぐぜる」は漢字だと「口舌る」で「くぜる」とも読むそうです。これは、しゃべりまくる、との意味で、転じて小鳥が盛んにさえずることの意味にもなっているようです。一方「ぐずる」は漢字は当て字になりますが「愚図る」で、駄々をこねたり言いがかりをつける、との意味です。つまり、「ぐぜる」と「ぐずる」は、まったく無関係の言葉で、「ぐずる」は鳥のさえずりに対して使用するのは、的外れ、誤用、となってしまうかと思われます。
言われたことを鵜呑みにしないで調べてみると、一つ利口になれると、また、しみじみ感じました。辞書って偉いですね。
昔、愚姉が「やさぐれる」を「ひねくれる」といった意味で連発するので、調べたら、実は「家出する」の意味で、誤用だったとわかりました(面倒かつ無駄なので、本人には指摘していない)。おそらく「やさ」は、刑事もののドラマで犯人の「やさぁ探れ!」とか言うヤサで、ねぐらの意味、ぐれるは、はぐれるのグレルなのでしょう。しかし、会話で聞いたり話したりする『音の世界』だけのことなら、「やさ」を「いやさぁ」みたいな強調する掛け声のように使いたくなるのが、人情なのでしょう。かなり、誤用が一般化しているようで、「やさぐれる」に「ぐれる」と同義の意味合いを付け加える辞書も出てきているようです。
それにしても、友達同士の「ダベリング」に終始してしまうと、『音』が頭に染み付き、それが固定観念になって、正確な情報を受け入れる際の障害になる・・・とまで、考える暇は今ないですが、言葉は難しくて面白いものですね。
【補足】
コミュニケーション能力に長けているほど、周囲の会話となじみやすいですが、それは注意しないとその場で迎合するに留まらず、知らず知らずに誤った知識を先入観として自分に植え付けることにもなります。
飛躍するようですが、鳥は三歩歩けば忘れる、愛すべきおバカさん。そいった先入観で文鳥の行動を見てしまうと、本当の意味を理解できなくなる危険が生じるのではないでしょうか。
さらに飛躍するなら、羽が抜かわることを「トヤ」って言うんだよ(経験者の口承)。と、それを『換羽』と文字にして自分で考えず、音として信じてしまうのは、やはり危険な態度のように思えてきます。
「ぐぜる」は「ぐずる」、と言われたら、とりあえず調べる、やはり、それが無難なのだな、と改めて思いました。
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