15代目はまだの野村流

盗み食いする文鳥(サカ)
盗み食いするオチャカ(サカ)

 孵化しなかった。明日が予定日だが、どうだろう。
 明日は、イートの引継ぎだ。準備は出来ている。エサは、いつもどおりにアワ玉にスペシャル粉末と小松菜ペーストで、粉末は市販のパウダーフード(『手のりひな鳥のごはん』・『ヒナフトール』)に今回は卵黄粉を混ぜ、ボレー粉とカトルボーンと煮干しをすり鉢と茶こしで粉末にして加えてある。
 木箱の内側にアルミシートなどを貼り付けた育雛ボックスに、牧草の入ったフゴ、シート保温器に温度調節器(サーモスタット)に接続した上部ヒーター『暖突』。試運転で、問題なく30℃程度をキープしている。
 家にそれなりの機密性があり、室内温度自体がそれほど下がらないので、真冬でも大丈夫かと思う。なお、引越し前は、すきま風ばかりで換気の必要はなかったが、引越し後必要になった。ガスストーブを使うようになり、ガスコンロの火が赤くなり、不完全燃焼と思えたが、事実は換気不足によって酸素不足になっていたようだ。こういった家の構造だと、室温はある程度フラットになるのだと、今さら感心したのであった。

 さて、ヒナの体格と体重の話で、改めて客観的データを確認してみた(エクセルファイル)。私の主観に過ぎない経験的な感触では、「メスの方が小柄で軽い」だが・・・。孵化21日目で見ると、最小が26グラムでオスもメスもいて、メスの80パーセントがそれなので、確かにメスに小柄が多いと言えそうだ。しかし、オスと後に判明する12羽のうち3羽も26グラム、つまり、オスの25パーセントは、メスのように小柄、と言うことになる。
 結果、我が家の文鳥家系の場合、小柄ならメスの可能性が高いが、小柄ならメスと判断するには例外が多過ぎる。が、結論になる。
 データ(推論の基礎資料)、エビデンス(科学的根拠)、そいったものは、自分が生きて体験するだけなら必要ない。しかし、他人に伝える際、その正当性を裏付けるためには必須となり、それを用意しない限り、他人を説得することは出来ない。例えば、野球なら、長嶋茂雄氏と野村克也氏の違いである。長嶋氏は名選手に相違ないが、感性で会得していった自分の技術を他人に教えるのは上手とは思えない。一方、野村氏の理論はデータ化され他人を説得しやすく、本人がいなくても、おそらく野村流を伝えることは可能だろう。
 私個人が、飼育し、繁殖させるには、別にデータは必要ではない。それは、ペットショップの店主も同様で、むしろよりひどく主観的であるのが普通だ。その『長嶋』から直接指導されることがあるとしたら、それは理論ではなくパッション(情熱)くらいだろう。情熱と理屈を混同せず、上手に飼育に活かしたいものである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました