珍しくいろいろ食べあさるキュー様
老化で飛翔力がほぼ無くなったキュー様は、夜の放鳥に出て来ないことが多くなったが、今夜は、開閉口を上げて洗濯バサミで留めると、すぐに「車寄せ」であるカゴの開閉口までお越しになったので、指に乗せてテーブルへご送迎させていただいた。
掃除を終えて戻ると、紅八朔を寄越せと左手に乗ってお命じになるので、早速差し上げると食べ始めたが、しばらくして、おそろしく機敏にテーブルの反対方面へ遁走なされた。アトがやって来たのだ。アトは、なぜか昔からキュー様のことをライバル視しているのだが、キュー様の方は、とにかくアトが大嫌いで、顔を見た途端に逃げ出す。これで気分を害されたらしく、アトがいなくなってから右の手にやって来て、親指をかじり、送っていくようにとお命じになるので、もちろんすぐさま、そのようにした。
それからしばらくして、イスに座る飼い主の足元をうろつく文鳥がいるので、よく見るとキュー様であった。迎えが来ないので、自分で飛び出し着地、歩いてお越しになったわけだ。恐縮して手を伸ばして乗せ引き上げると、横目で「遅い!」とお叱りを受けた。
その後、アトを避けつつ、紅八朔、その他をいろいろ食べあさり、放鳥終了時間が近づくと、左腕にやって来て、そろそろ送って行くようにと仰るので、もちろんすぐさま、そのようにした。お帰りになると、カゴのブランコで満足げであった。
こういった感じで、自分の意思を飼い主に伝えて、要求を普通に貫徹させてしまうのだから、すやはりキュー様はすごいと、今日もしみじみ感じいった。
コメント