豆苗を食べあさるニチィ
我が家では、夜のおやつの一つである豆苗(トウミョウ)は、えんどう豆の若芽、つまりはえんどう豆のスプラウトで、ベータカロテン(ビタミンA)などの栄養が豊富な青菜だ。
それで、また話を蒸し返すのだが、昔(2006年6月)のコンパニオンバードにおける、真田氏、海老沢氏、小嶋氏、という3名の獣医師による座談会での、小鳥に与える野菜についての部分は、やはりお笑い種の面が多かったように思える。この点で、常識的だったののは真田氏だけで(「良いか悪いかは過度にこだわらず、生の新鮮なものをその時々であげてもらう」と発言されている)、その他のお二人は、その時にわかっているだけの聞きかじりの栄養学的な知識を振り回していただけとしか申し上げようがない。
「飼い主さんには鳥種ごとの違いを勉強していただいて、わからないことは獣医さんに聞いてほしい」などと仰っているが、なぜ、獣医さんが基本的には専門外の栄養学をご存知で、それだけ抽出すれば毒性があるからと言って、少しばかり含むだけの一般的な食べ物、それも明らかに自然の食性に含まれるものを、排除するなどという暴論を展開できるのか、不可思議でしかない。
そもそもこの雑誌、アボカドはアボガドとされ、ゴイトロゲンはゴイドロゲンとされており、私並みに濁音を間違えている。ご当人たちがそう仰ったのか、編集者が間違ったのかはわからないが、それだけでも『軽率』な印象ではあった。
で、なぜか全鳥種の食性と栄養学に関しても口数の多い専門家でいらっしゃる獣医様は、「マメ科の植物の中には植物性エストロゲンが入っていると聞きますが」などと、曖昧な疑念を呈されている。まあ、よくご存知で大したものだ!確か当時も、それが心配なら、間違っても原料に大豆を含むペレットなど、ご自分の患者たちに薦められてはいないだろう、と皮肉を書いた記憶がある。
しかしながら、植物性エストロゲンは、抽出して栄養サプリメントにしたものを、用法以上に服用し続けでもしない限り、むしろ含んでいることが望ましい成分である。そもそも健康に良いと栄養学的に考えられたからこそ、サプリメントになるのである。まるで毒物のように危険視したがるなど、ただの聞きかじりの素人と言わねばならない(念のため言っておくが、5年前でも分かりきっていたこと。「入っていると聞きますが」と言われたら、「それがどうした」としか答えようがない間抜けな発言である)。それでも、マメ科のスプラウトを飼料に用いられることはあまりなかったはずなので、毎日与える青菜として与えれば、文鳥という鳥種に特別な影響が出ないとは断言は出来なかったが、5年も経ったので、特に問題がないと実証されたと見て良いかと思う。
まったく、どうして小鳥臨床の練達者としての名声を、ド素人も呆れる陳腐な栄養論を振り回して貶めるのか、私には理解できない。
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