寝正月の写生主義

孵化10日目のヒナ(「ニチィ」)
孵化10日目のヒナ(「ニチィ」)

 昨日は早々に布団に入ったが、深くは眠れず、午前0時に汽笛やら何やらが騒々しいので一旦起き、またうつらうつらし、午前2時頃に寝入り、朝7時前に起きた時には、汗をかいており、おかげでかなり楽になったが、喉はガラガラだ。胃腸に問題はないので、雑煮とおせちを食べ、キャベツ1玉を千切りにした後、また布団に入り、3時間眠る。文鳥の水交換をし、ヒナ「ニチィ」の姿を見て、残っていたおそばを食べ、年賀状を確認し、出していない相手に返信をつくり、重装備をして近所のポストに行き、放り込んだ。13時、だいぶ体調が良くなったようで、眠くならないので、布団の中で『坂の上の雲』を読むことにする。親戚会で日本酒を飲むのも悪くないが、寝正月は良いものだ。
 日本の正月はかく有りたいものと考えつつ、せっかくなので、もののはずみで買った小学生の書道セットで書き初めでもしてやろうかと思ったが、そこまで体力がなさそうなのでやめ、ひたすら『坂の上の雲』を読むことにする。日本製紙の『フローラ』というテッシュ箱を置いて、チンチン鼻をかみつつ読み進んでいくと、14時30分頃に、かなり長く揺れる地震があったので、文鳥たちのもとに行き、「やあ、やあ、諸君、ゴメンゴメン」と言っておく。嘘も方便である。暗くなり、第2巻をようよう読了したので、元旦でも何にも変わらないニュースバードを見ながら、餅を焼いて食べる。
 年末年始も休みのないキャスターのお嬢さんたちが伝えてくれるニュースを耳にしつつ、考えたのは私的なことであった。・・・テッシュペーパーをネットスーパーで買わねばならぬ。『パブロンゴールド』(風邪薬の商品名)も欲しいが、現在対面販売に限られネット販売できないことになっている。薬に副作用があるのと、薬局で買わねばならないことに、一体どういった因果関係があるのだろう。風邪薬ごときを買う際に、販売する薬剤師なりから説明を受けることなどあるだろうか?説明しないのが現実である以上、ネットで買えたほうが便利なだけだ。近所の市販薬を売る小さな薬局など、この十年で軒並み閉店しており、今更保護する対象にもなり得ない(処方薬局のみ生き残る)。一般の利用者を面倒なだけにしてどうするのか(チェーン展開する薬局は、ネット販売も手がけられるはずなので障碍にはなるまい)。市販薬の薬害に対して必要なのは、一般的な薬にも副作用があり得るという常識を一般人が持つことと、宝くじに当たるより珍しい悲惨な副作用が生じた場合、その被害を少なくとも治療面でサポートする制度づくりであろうに(薬品販売の中途半端にすぎる資格をつくるより、製薬業界に基金を出させて制度運用する組織を作ったほうが、いずれも天下り団体の側面を持ったにせよ、一般人のためになるだろうに)。

 などと書いて、ひどく鬱陶しくなったところで、これも変わらぬ夜の放鳥時間。
 予想通り、ひどい鼻風邪状態になったが、文鳥たちの前でテッシュペーパーなど使えない。時折、台所の片隅で、秘かに鼻をかみつつ、時は流れる。
 シンさん。少し関心を示しているミナを完全に無視し、アイを「2番手」に勝手にしながら、「本命」のタネが登場するのを待っているようであった。で、出てきたからと言って何するわけでもなく、自分のかごの近くにくればブランコに乗ってウキウキし、飛んでいけば、間をおいて追いかけるだけだ。見ていて何が楽しいのかまるでわからない。
 飼い主としては、ミナと仲良くして欲しいのだが、絶望的だろう。放っておくことにする。

 くたびれた。今日も早寝しよう。

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