孵化8日目の「ニチィ」
「ニチィ」は順調。飼い主は、引き継ぎの準備を始めた。
シンさんはかわいそうだ。テーブルの上には降りて来ず、何だかボンヤリしているばかり。自分のカゴの巣に鳥影を見て大急ぎで飛んでいった姿には、涙を誘うものがあった。ハルが上がり込んで占拠していたのだが、ヨビが戻ってきたと見て喜んだに相違ないのだ。
また、のんきな独身生活に戻って欲しいものだが、憧れのマドンナであるマキに先立たれ、若い後妻と暮らして2ヶ月たらずで死別、性格が変わってしまうのも仕方があるまい。しかも、文鳥には基本的には死の概念がないはずなので、理由も分からず居なくなった、と思っているに相違ない。愛するものが忽然と消えた状態の中で、立ち直ってくれるのかどうか。神経質で偏屈な文鳥になってしまうような気がする。それも仕方があるまい。
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