相手変われば

何かくわえて飛び回る文鳥(ノコリ)
真面目に抱卵するようになったノコリ(シャッター速度160分の1秒)

 ノコリと言えば、スミと交代で抱卵するどころか、一緒に遊び回って、放鳥中は絶対にカゴに戻らない文鳥だった。従って、トミが巣ごもり状態になるのだろうと思っていたが、良い方に変貌した。放鳥中も、しっかり交代で抱卵しているのだ。怪しいおみやげまで持って帰るし・・・。
 近くは、変態紳士から真面目で神経質な文鳥に変わってしまったシンの例に顕著なように、文鳥は連れ添う相手によって変わる。それも一通りではない。例えば、相手が巣ごもりする真面目なタイプだと、もう一方が遊び惚けているが、真面目な方が亡くなり新しい伴侶を得ると、かえって巣ごもりをするような真面目タイプになる。といったパターンだけならわかりやすい。何もしなくとも相手が産み育ててくれるので、何もする必要がなかっただけ、というわけだ(よく気がつきすぎる女房の世話になっていると、夫は家庭内のことを何も知らなくて済んでしまうわけだ)。
 しかし、シンの場合、妻のヨビは決して遊び鳥ではない。もちろん、残りの妻である我が家の跡取りトミも、抱卵・育雛が得意に決まっており(これを『ヘイスケ遺伝子』と呼ぶ)、実際今のところしっかり抱卵している。シンにせよ、ノコリにせよ、これまでどおり遊び回って家(巣)を留守にしても、何の支障もないはずだが、それでも変わった。つまり、抱卵・育雛を成功させる目的で生活態度を改めねばならないから、そうしているわけではなく、相手との何となくの関わり合い方の違いにより、特に理由もなく何となく変わってしまうに相違ない。
 ・・・これは、人間同士なら不思議のない話のようだが、個性やコミュニケーションの在り方にとって、実に精妙で奥深い事例のように思える。・・・暇な時に、ゆっくり小理屈を考えてみたいものだ。

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