交際前の「住宅展示場」

これも文鳥三角関係(アト・ヨビ・シン)
大顔父子にモテまくるヨビ

 今日は文鳥の日でしたか・・・。
 秋ヒナが出回っているこの時期に、『文鳥』を印象づける記念日があるのは、一般人への宣伝効果の面でありがたいのですが、個人的には、毎年、繁殖関係で気ぜわしい時期なので、気づくと過ぎ去っていることが多いですね・・・。
 Yahoo!のクイズ。シナモン文鳥はオレンジっぽいので、あの国がふさわしいでしょう。

 そして今年も気ぜわしい今日この日。朝、エサ交換と青菜(小松菜)設置の際のプチ放鳥。それを終え、文鳥諸君を帰した後、イブのカゴにヨビ(もう正式名称で良いだろう。気が変わったら改名ということで)を放り込む。イブ逃げる。ヨビは喜ぶ。
 そのまま変化なく、午前11時過ぎ、水交換の際のプチ放鳥(「遠征」のため時間を取る必要上、午後2時の習慣を移動させた)。イブ、相変わらずトミに接近。水交換後、イブたちを帰し、最後にトミが残った。トミ、イブのカゴにいるヨビに気づく。そして、イブのカゴとノコリのカゴを行き来し、ノコリのカゴの上に留まった。その瞬間『中に入れろ!』という命令口調の声が、どこからともなく聞こえたので、飼い主はそれに素直に従いノコリのカゴの出入口にトミを誘うと、仲良くつぼ巣に入った。
 その様子は、慌てて設けた間仕切りのため、イブには見えなかったはずだが、正面のカゴにトミが戻っていないことで、事態を鋭く察して落ち着かなくなる。チョロチョロキョトキョトして、ついにはヨビに威嚇を始めた。『お前のせいだ~!』という叫びが、やはりどこかから聞こえたので、イブを出し、現実を直視させることにした。イブ、ノコリ・トミのカゴの上に止まりウロウロするが、2羽共同での威嚇に会い、さらには無視される。・・・自省を促しつつ、イブをカゴに戻す。

 昼間はこういった展開だった。文鳥という生物を理解していない人は、25gの昆虫のごとく小さな生き物を、擬人化しすぎているように感じるかもしれないが、文鳥という生き物の感情の動きは恐ろしく人間に似通っているので、特に誇張しなくともこうなってしまう(生き物の性質は大小とは無関係なのである)。
 そもそも、人間も動物なので、個々人のその場その場における感情の動きなどたかが知れている、と考えたほうが良いのかもしれない。大したことでもないのに、人間は人間様は特別だと思い込んでいるのだろう。
 そして、夜である。

 イブがヨビと仲良くしようとしないので、嫌な予感に包まれつつ放鳥開始。昨日、慣れない飛翔で怪我をしないように、両翼3枚ずつ1枚おきに風切り羽を切っておいたヨビも、カーテンを閉める音に驚いてカゴから飛び出し、ハタハタと案外器用に飛行した。そして、15分ほど経過すると、シン・アト父子の求愛を受ける身となった。特に積極的なのはシン。自分はさえずらないが、息子がさえずり求愛を始めると邪魔をし、自分はと言えば少し間隔を開けつつ体を伸ばしてアピールする。そして、そのアピールの意味合いがわからない小娘(生後10ヶ月なら人間では19才)を置き去りにして、そのまま箱巣に行き、出たり入ったりしてこちらに来るように誘っている(がヨビは見ていない)。・・・『交際する前の女の子を、住宅展示場に誘ってどうする!』と、そのオジさんの不器用勝手ぶりに飼い主は呆れてしまったが、それでもヨビは悪い気はしないらしく(何しろイブに邪険にされていたので・・・)、何となくシンとの距離が縮まっていく気配となっていった。
 イブとのカップリングを諦めかけている飼い主としては、一緒につぼ巣に入れば、カップル成立と見なすつもりだったのだが(とりあえずシンが片付けばそれはそれで良いかと・・・)、ヨビはつぼ巣をよく理解できていないので、誘い込もうとするシンの努力は、実を結ばなかった。
 一方、イブは相変わらずトミと一緒にいたがり、ノコリとの間を邪魔する。『孫の幸せを祈ったらどうなんだ、ジジイめ!』と思うのだが、文鳥に人倫の道を説いても無意味なので、とにかくノコリとトミをこのまま同居させ、「既成事実」を作ってしまうことにした。
 結果、今夜はヨビもイブもシンも1羽暮らし、マナツとクリとミナも現状維持、ノコリとトミだけ同居、ということになった。・・・ああ、もう、シンドイ。

 シンドイことはまだあった。ミナが何やら勘違いしたらしく、明らかにイブに好意を寄せ擦り寄ろうと図るようになったのだ。・・・勘違い、ミナのカゴの先のノコリとトミの様子をのぞき込もうと、カゴの側面にしがみつくなど、散々努力しているのが、自分に対するアピールだと思ったのではないかと・・・。
 勘違いから恋が始まることなど珍しくないので(人間も文鳥も同じですな)、このまま勘違いでミナが猛アタックし、この2羽がカップルになってくれると有り難い。まさに瓢箪からコマだ。この際、もっと勘違いさせてやろうと、早速間仕切りを外し、イブとミナのカゴを出来る限り接近させたのであった。
 ・・・はぁ、明日は明日、どうなることか。

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