敵の敵でも敵は敵

  今日の産経新聞は秀逸だったので、ご紹介します。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110826/plc11082620530037-n1.htm

 たんに安くて夕刊がないからとは言え、我が愛読紙は、たいしたものです。阿比留さんは、おそらくアレのようなぬらりひょんを、ありとあらゆる面で許せなかったのでしょうが、まったく同感です。
 それにしても残念ですね。産経。これで同グループの脳みそがとろけたテレビにモノが言えれば、硬派な新聞と素直に称えられるのですが(大昔の「サンケイ」時代から、ところどころで読み応えのある保守系新聞なのです。ソ連のクレムリンの権力構造の解説など実に秀逸でした。ちなみに、私は、「誤報の毎日、虚報の読売、捏造の朝日、あえて加えるなら、おっちょこちょいの産経」と昔から事実に即して評していますが、どの新聞も誤報虚報捏造を時折しでかす点では大差ないです。「新聞を疑え」[よりによって朝日に言われたくないよ!]当たり前のことです)。まったく、組織内の力学とは難しいものです。

 よく「敵の敵は味方」を誤解して、いつでも味方を探す人がいるものですが、たいてい後で間違いに気づきます。当面の敵がAなので、その敵Bを利用するのが有効なのは、国盗り合戦の時くらいです。切ったはった生きるか死ぬかではなく、論理的な主張をする際に、敵の敵なら味方になるなどと思っていたら、自分の論理性が破壊されることになります。
 ご覧ください。自民党政権時代に、さんざん与党をこき下ろしていた人たちを。今現在、同様の、さらにそれより悪質で無能な無様な姿を露呈する現在の政権に対し、同じような攻撃ができず、論理的な一貫性を欠いてしまった人の多いこと。敵の敵だからと、擦り寄っていた結果だと私には思えます。自民党が敵だろうと、民主党が味方とは限らない、ジャーナリストの多くは、それくらい一歩引いてモノを見て欲しいところです。

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