ネットスーパーの配達で、福島県産の日本酒(名水「安達太良山の伏流水」と「福島県産米」を使用。酵母も含めてすべてが地元の奥の松)が届くまで、少しは参考になるように、原発や放射能関連の情報でも見ておきますか・・・。
チェルノブイリの場合、原子炉そのものが爆発して施設の大部分が吹き飛び(それでも原爆のようにきのこ雲が出来たり、まして大隕石の衝突のようにクレーターを形成する力は無い)炉心にあった放射性物質がかなりの高度にまで巻き上げられ、それが世界中に拡散しました。福島第一の場合、炉心部分が爆発したわけではなく、建屋の天井にたまった水素が爆発を起こし、建屋の天井や側面を吹き飛ばしたため、冷却出来ずに傷ついていた核燃料から生じていた放射性物質が空中に飛散しました。
素人の私から見ても、この両者の事故内容にはかなりの隔たりがあり、炉心部分の爆発と建屋天井での水素爆発の破壊力の違いを数値で考える専門性の持ち合わせは無いもののも、普通に考えれば、天井を飛ばす程度の爆発で、成層圏まで塵が運ばれ全世界に拡散する可能性は、かなり低いように思っていました。したがって、世界各地で検出された!などと騒いでいる国なり機関に対しては、どんなものだろうと眉唾に見ています(後進国ほど無知で不安がり、先進国は過敏症でヒステリーになります。日本も他国で起きれば似たような反応をするような気がしますが、どちらも見苦しいですね。それほど放射能恐怖症なら自国の原発をまず禁止すべきでしょう?欧米の皆さん。自国の風上である西域ウィグルで、驚くほどの核実験な繰り返しておきながら、基本的には風下の日本からの渡航者の放射線量を深刻面して測定するとは面白いですね?中国沿海部の皆さん。平和利用をしていて世界規模の天災で事故を起こしたのと、大量破壊兵器を所持するために空中や海中に放射性物質を何十回何百回と撒き散らすのと、どちらが罪深いか、核兵器所有国は少しばかり考えてから発言するなり行動をしたらいかがです?それが、歴史に学ぶというものではないでしょうか?)。
当然ながら、水素爆発で四散して地上の風により拡散するだけでも由々しき事態です。しかも、今回の場合は、問題を起こしている炉が4つも並んで存在しているという前代未聞の状況でもあります。どの程度を許容するかはそれぞれの考え方次第ですが、自然環境にも影響を与えてしまったのも事実で、その点日本には責任があります。しかしながら、事故が起きるかも?ではなく、すでに起きてしまっているのですから、今は悪化しないようにし、放射能漏れを早く止め、さらに汚染に対する事後処理を、淡々とこなしていくしかありません。200キロも離れた所にいる私などは、現場で努力されている作業員、対策を練っている技術陣、皆さんのご尽力に感謝しつつ、さらなるご健闘を期待するばかりです。
さて、社会科分野の人間としては、嫌味も言ったことだし、やはり核実験についても触れておきましょうか。
現在では核実験と言えば、最低でも地下で行われますが、昔は地上で普通に行われていました。砂漠とか孤島とか人が周囲に住んでいない場所で原爆や水爆を破裂させ、盛大なきのこ雲を形成させて、「どうよ、この破壊力、スゲーだろ~!」といった脳天気な態度でいたわけです。当然、放射性物質は、土壌を汚染し、海洋を汚染し、大気中も汚染し、結果、そうした実験の多かった1960年代には、今とは比べ物にならないほど多量の放射性物質が、大気中にも地上にも水中・海中にも満ち溢れていました。これについては、「今の1万倍!」などと説明している専門家もいるようですが、それほどではないのしても、今の基準値や指標など適用できるはずが無いほどであったのは間違いないところでしょう(今を限りなくゼロとすれば1万倍になるのかもしれませんが、そのような過大な言い回しはかえって疑われてしまうのではないでしょうか?詳細な検討をしたければ、大学に行って専門の研究をするしかないので、そのような志の欠片も無い文系の私は、一般感覚で理解できる範囲でしか理解しませんが、それでも放射線科学センターや環境放射能と放射線の読み取りづらい資料を何となく眺めただけでも、1960年代70年代の濃度が高いのはわかります。しかし、たんに一万倍と言われたら、何と何を比べているのか問い詰めたくなってしまいます)。
それでも、60年代生まれも元気で、特に甲状腺に問題を抱える人が多いわけでもないでしょう。ただ、まったく影響しないとは言えないので、余計な放射性物質をまき散らすべきではないだけのことでしょう。個々の数値で一喜一憂しても仕方がありません。
仕事の合間に、いろいろ見ていたら、週間ポストという雑誌が、この件については、実に真摯で立派な姿勢を貫かれているのに気づきました。目に付いた記事を挙げれば、ざっと以下のとおりです。
・ヨウ素131による甲状腺がん 40歳以上は心配しなくていい(3/28)
http://www.news-postseven.com/archives/20110328_15959.html
・政府機関による調査「放射能で遺伝的障害出る」説を否定(3/29)
http://www.news-postseven.com/archives/20110329_15987.html
・自然放射線の多いブラジル・ガラパリ 日本の6倍以上(4/1)
http://www.news-postseven.com/archives/20110401_16209.html
・1960年代の日本の自然放射線による被曝は今より高い(4/2)
http://www.news-postseven.com/archives/20110402_16229.html
そして、このような記事もありました。
・宿泊施設 「除染していない」と福島からの宿泊客を拒否する
http://www.news-postseven.com/archives/20110406_16759.html
無知で無恥、まったく許せない輩がいるものです。日本人の面汚しと言って良いでしょう。
何でも、福島県郡山市出身の俳優西田敏行さんが怒り心頭に発しているようですが(夕刊フジ)、故郷の山河を汚されたと感じれば当然でしょう。同じ日本人であれば、故郷を持つ者もそうでもない者も、せめて同情して、軽率でふざけた差別は、厳に慎みたいですね。
・・・そろそろお酒、届くでしょうか?
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