濃度より気になることが多すぎて

身だしなみを気にし始めた白文鳥(ミナ)
身だしなみを気にし始めた白文鳥(ミナ)

 私の商売では日本全国のお客様にお客様がいて、お客様のほとんどは小鳥の愛好者で、そのおそらく8割がたは文鳥の飼い主さんです。震災が起きて、津波の惨禍が明らかになって、津波の被害を受けているはずの地域にお客様がお住まいになっているのに気づくわけです。私は、リアリストだと思うので、さほど感傷の持ち合わせは無いはずですが、これに気づくと切ないですね。
 鳥カゴが1つくらいなら、それをつかんで避難できたでしょうか。たくさんの場合、避難を躊躇されなかったでしょうか。避難された場所で、文鳥をおくことが出来たでしょうか。エサを与えることが出来たでしょうか。同じ生き物を愛する飼い主としてやるせないですね。
 あえてはっきり言うなら、緊急避難が必要な時は、文鳥は置いて、身ひとつで逃げるべきです。後悔を恐れて、共倒れしてはいけません(後悔すれば良いのです。平常時でも亡くなれば誰でも後悔します)。
 もし、避難に時間的猶予があったらどうしたら良いでしょう。原発事故で避難を余儀なくされているようなケースです。私なら・・・、避難所では他の人の迷惑になるので(文鳥の数が多すぎて・・・)、そこには行かずにどこか遠くに移転するでしょう。しかし、その土地に経済基盤がある人ならどうでしょう。NGOなどすでにボランティア活動されている方もいるような一時預かり所に預けられたら良いですが、それが無理なら、他に飼い主さんを探すしか無いように思えます。つらいですね。
 放射性物質の多寡よりも、考えるべきことが多すぎますが、それでも日常の維持が第一で・・・、突然ながら、絵でも買いますか・・・。

 さて、いつも変わらぬ文鳥たち。
 年下への恋に燃えるミナは、最近身だしなみに気をつけ始め、何やら色つやが良くなって来た。恋する女は美しいのだ。
 ・・・鳥カゴにT字止まり木を設置して、マナツを誘惑しやすくしてやろうか、と、基本的に交際反対のはずの飼い主は思うのであった。

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