こういった専門外のことをまた書き連ねると、自分の気を休めるためだと思われそうで癪なのだが、放射・放射とやかましく、何となく不安に駆られて自分を失う人も多く見受けられ(普段は賢い繊細な人ほどそうなる。不安になると不安を解消する情報よりも、不安を裏付ける情報を無意識に求めてさらに不安になる。不安なので不安を裏付けようとする心理が働くのだが、結果、情報の選択を誤る)、イラっときているのだ。
100キロも200キロも離れた地域に住みながら、放射性物質が気になって仕方がないなら、家も職場もすべてを放棄してどこか遠くで流浪したらよろしい。責任感のある人と、通常の生活が送れる限り別段気にしない、日本国籍所有者の圧倒的大多数は、その場を離れることはないので、流浪する人たちの欠は特に問題にならない。その点気に病む必要はないが、冷静に周りを見渡せば、天皇陛下も皇居に不動なら、日本の政治は永田町で展開中、NHKも民放各局も東京で放映中、会社の本社も東京に偏在中、通勤風景も変わらず、毎日スーパーに買いだしに行く庶民も健在だ。みんな普通にしているのに、何を一人で慌てふためくのか?
繰り返しとなるが、日経新聞の記事にもあるように、放射性物質や放射線など日常ごくありふれて存在するものだ。
放射性物質が体に入れば、そこから生じる放射線により遺伝子が傷つき、癌などの病気になってしまう危険性が高まるわけだが、今話題の放射性ヨウ素は1週間程度しか体内に止まらず、放射性セシウムも100日以上止まることはまず無いようだ。セシウムについては半減期が30年ほどとされているので、単純に誤解する人も多いようだが、それはセシウムがセシウム以外の物質に変化する(半減期)のに30年ほどかかるだけで、その期間体内に止まり蓄積されるわけではない。
そもそも、原爆で被曝された方が、何十年も経過して発病されるのは、体内に残留蓄積している放射性物質のためではない。被爆された際に浴びてしまった放射線、もしくは体内に入ってしまった放射性物質から生じる放射線により、比較的短期間の間に遺伝子が傷ついてしまい、その影響が後になって現われてしまったのである。つまり、大量の放射線を比較的短期間に浴びたのが問題で、発症の時点まで放射性物質が体内に残っていて問題を起こしているわけではない。
放射性物質の生物濃縮(食物連鎖の上位にいるほど高い濃度を体に溜め込むことになる)を気にされる人も多いようで、セシウムでは実際そういった現象も若干見られるようだが(セシウム自体が存在し続ける環境では、連鎖の上位にある生き物ほど濃縮するのは当たり前だが、生理的に排出もされるので、一定度より以上に濃縮されるとは考えられない。つまり、生物濃縮もその生物が生きている環境での濃度が反映されているだけと言える)、カドミウムや水銀などの重金属のような、ほとんど排出されずに数十年体内に蓄積されるものとは異なるので、混同して過大に危険視するのも妙な話だろう。それでも、何か特別な偶然で濃縮された海産物があって、それが出回らないように、モニタリングを厳重に行っておけば済むことだ。
さて、今、この国家的キッキ・・・、国難、非常時にあって、必要なホウシャは放射でなくて恩に報いる気持ちの報謝だろう。より考えるべきは、放射能ではなくて報謝脳、放射線ではなく「報謝せん」だ。
・・・自分で書いていてすごく頭痛くなってきた。駄ジャレは、微量放射線より体に悪そうだ。健康のため、この辺でやめておこう。
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