歳徳神に杯を捧ぐ

 節分は豆まきをする日で、豆は炒り大豆以外に考えたことがなかった。ところが、先日テレビ(もちろんTBSニュースバード!)を見ていたら、普通に落花生を用いている人たちがいる。地域によって違うのだろうか。それにしても、殻の付いた落花生の方が掃除が楽で後で拾って食える・・・、うむ、合理的だ。ということで、今年は落花生にした。
 そして恵方巻、その年の恵方(歳徳神が位する方角=縁起の良い方角)に向かって、太巻き寿司を黙々とまるかじりする。などと言う、喉に詰まらせて死ぬお調子者続出が確実な、浅はかな一部の新習俗などどうでも良いが、おかげで、この日にいろいろな太巻きがたくさん売られている。キリスト様が何時産まれようと知ったことでなくても、クリスマスに近づけば街にケーキがあふれ、26日に半額になったら買ってやらないと勿体無い。下品で危険な行為を販促目的で喧伝したとされる海苔業界の思惑に、まんまとはまった感はあるが、年に一回くらいのり巻きを食べて悪かろうはずはない(海苔とは無関係に恵方洋菓子やら恵方パンやらが作られている・・・。日本の商売人には感心させられる)。
 もちろん、黙って丸かじりするような、汚らしい真似などしない。適度に輪切りにしておいしく頂く・・・。つもりでいたら、何と恵方呑みというのがあるらしい。恵方を向いて願い事をしながら黙って酒(日本酒)を飲むと言う・・・。また、酒造関係者が勝手に言い出したに決まっているが、丸かじりよりよほどスマートだ。早速、実践させていただきましょう!と言うことで、今年は、まだ残っている『住吉』を飲みつつ、輪切りのり巻きをつまんだのであった(願い事などしない。始めに歳徳神にお酒をささげて、すぐ引っ込め自分で飲むだけ)。これなら、この新習俗も悪くない。

※無理してまで頬張っている人は、歳徳神様の立場になってごらん。こっち向いて黙ってのり巻きを頬張って、自分勝手な願い事を念じている者をどう見るか。・・・あわれだが、関わりたくないね。「こっち見んな!」でしょう?

コメント

タイトルとURLをコピーしました