ミナは貞女

 

白文鳥ミナの飛翔
ミナの見事な飛翔ポーズ

 貞女、まさに死語だが、18世紀の中国では、文鳥の夫婦仲の良さを特筆し、夫文鳥が亡くなると残された妻文鳥は、他のオスと夫婦になることはない貞女の鑑とされ、「人間の軽薄女も見習え!」とされていた(『百花鳥図』)。しかし、それは当時の人間の男の願望ではあっても事実ではない。文鳥もなのか、文鳥は、なのかは知らないが、夫文鳥の体力が低下すれば浮気をするし、夫に先立たれれば、数日して「キャン・キャン!」と甲高い声で新たな相手を探すことが多いのである。
 ただ、貞女もいるのだ。ミナは、老衰で一日中丸まっている夫クラの元を離れず、浮気しようともしない。実に甲斐甲斐しい。立派だ。すごい。偉い!稀にカゴの外に出た後で、「キャン・キャギャギャ~!」と甲高く叫ぶことがあるが、浮気相手を求めているのではなく、クラを誘っているようで、第一、放鳥時間中も遊びっぱなしではなく、たびたびカゴに戻って夫の様子を見ている(ように見える)。実に見上げたものではないか!本当に見習うべきだ!!
 しかし、残念ながらクラの先は長くないだろう。その後はどうなるか・・・。おとぎ話と違って、新たな相手を探してくれるものと思うのだが、飼い主推奨の白文鳥シンは、クラと色が違うし、やはり対象外になってしまうのかなぁ・・・。 

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