![水浴び教習中のごま塩文鳥(ケコ)](/image/img9c28d400zik0zj.jpeg)
シューが水浴びする様子を観察するケコ
複数の手乗り文鳥を飼育する飼い主の場合、自分が育てた文鳥に伴侶と見なされるのは難しい。一旦見なされても、他に文鳥の彼女なり彼氏が出来れば、ポイッと捨てられてしまい、せいぜい「2号」「愛ジン」の認定を受けるのが関の山なのである。
しかし、現在、我が家で生まれたわけでも育ったわけでもないケコが、飼い主を伴侶と認定して、肩に止まって離れない。他の文鳥などまるで眼中になく(あまり相手にもされないのだが・・・)、飼い主が他の文鳥に口笛さえずりをすると、嫉妬して噛み付いてくる。
へばりついていて、他の文鳥たちのようにブンブンと飛びまわらないので、運動不足になるのではないかと心配なくらいだが、飼い主には、これこそ一羽飼育の手乗り文鳥の姿なのだ、と納得するものがある。カゴから出しても飼い主にへばりついて運動しない、といったありがちな悩みを身を持って理解したのだ(その相手が、まさかお店で買ってきた文鳥とは・・・)。
ケコは、カゴの中でものんびりしている。T字止まり木に居座り、人間が来て、話しかけてくれるのを待っているようなのだ。これは、お店での習慣と見て良いだろう。それでも、隣カゴのシンは、ブランコをサーフィン乗りする文鳥なので、初期にはそれに触発され、何度かブランコに挑戦はしたようだ。しかし、相当どんくさいようで、しっかり飛び移れず、自分が揺らしたブランコに驚き大騒ぎをしており(飼い主が気づいた時は、揺れるブランコとカゴの側面にケコがへばりついた状態)、その後挑戦もせずにたんなるオブジェとなってしまい、ブランコを乗ることでの「バランス体操」も期待出来ない。
鈴を鳴らすのやら、最近では、斜め上からブランコに飛び移り、ブランコをカゴの側面に当てて一瞬静止させるのがマイブームの者(イッツ)までいて、とかくガチャンガチャンと騒々しいのだが、ケコのカゴは実に静かだ。文鳥も一羽でおっとりした性格だと、こういった感じなのかと、妙に感心してしまう。
この際なので、ベタベタの『握り文鳥』になってもらおうと考えているが、売れ残りお店居残り文鳥のケコに、人間の手の温かさを理解させるには時間がかかるものと思われる。それまで、他の恋に走らなければ良いが・・・、否、他の文鳥との恋に目覚めてくれた方が良いのか・・・。我ながら妙な悩みだ。
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