換羽中のニッキ
キューとイッツは、放鳥すれば、相変わらずベタベタと一緒に行動するが、お互いに同居しようとする気持ちはないらしく、帰宅拒否になったり、相手のカゴに侵入したりする様子はない。
キューと言えば、前の妻シズとは「プロレスごっこ」を繰り返す、物騒な夫婦関係であったが、ニッキに対しては、そういった態度は取らない。最初の妻のセンに対しても、乱暴な態度はあまり見せなかったので、やはり相手に合わせて接し方を変えているものと見なせそうだ。
これは、キューに限った話ではない。例えば、ナツというメスは、メスよりも子育てがうまい夫(ヘイスケ)と夫婦だった時は、抱卵も育雛も夫任せで、その補助程度にしか働かずに放鳥時間はほとんどずっと遊んでいたが、死別して、子育てをあまり理解出来ずにボッーとしている夫(ノロ)と一緒になると、今度は模範的な母文鳥に変身し、放鳥時間も巣ごもりするようになった。
相手の欠に合わせて行動する、なかなか人間には真似が出来ないことのような気がする。私は実に大した者だと感心させられるのである。
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