捨てる様子なし

 

ひ孫娘文鳥と曽祖父文鳥2(イッツ・キュー)
一日置いて今日もトウモロコシを食べるイッツと怪しい目のキュー

 今日もキューとイッツは親密であったが、心配されたキューの行動は見られなかった。キューは換羽中のニッキを邪魔にはしていない。

 毎日室内で複数の文鳥たちの行動を見ていて飽きないのは、それぞれに個性があって、同じシチュエーションでも行動がさまざまだからではないかと思う。親兄弟でもまるで違うのだから面白いし、違った中にも妙な共通点があるのも面白い。
 これは、総じて人間にも言えそうだが、文鳥の場合は世代の回転が早いので、代々の傾向を観察出来る。人間のある家系の初代から十二代目まで見続けるなど、神様か、せめて仙人でなければ適わないが、文鳥では十数年で可能なのである。
 祖先のことを知っているだけに、生後半年未満のイッツがオスを追い掛け回しても驚かない。彼女の祖先には、生後2ヶ月程度でオスを追い掛け回した女傑がいた。そのセーヤに比べれば、かわいらしいものである。
 しかし、祖先のことを知っているだけに、不安にもなる。キューの祖先には、妻が換羽のたびに見て見ぬ振りをして浮気をする者がいたし(ガブ)、妻が病気になったら追い出そうとした文鳥もいた(ゲン)。もちろん妻一途であったり、献身的だった祖先もいたのだが、やはり悪しき事例の方が思い出されるのである。

 年々歳々新たな事例が積み重なって、文鳥に関する経験を積んだことになるのだろうが、結局、明確な類型分けなど出来るはずもなく、何があっても不思議ではないという結論に達するだけに相違ない。文鳥の、特に手乗り文鳥の飼い主の経験値とは、そういったもののように思える。

コメント

タイトルとURLをコピーしました