うーぴーむーぴー鳩山さんさようなら!

 昨日、鳩山首相が辞意を表明した。報道各社は大騒ぎであったが、あまりに馬鹿馬鹿し過ぎて、論評の価値も無いと思うが、せっかくなので備忘のため一言書いておきたい。

 そもそも「職を賭して」臨んだ普天間基地の移転問題が、地元の反発を増すだけの結果となった時点で、辞任するのが、地球人で日本人で責任ある地位の人間の当然な身の処し方である。もちろん、総理大臣になる以前から、「代表をやらせて頂く」と、幹事長を引責辞任した直後に代表に就任して恥としなかったし、薄ら笑いを浮かべつつ「法律に無い」として自ら設定した3月末期限をあっさり反故にした人物なので、「職を賭して」「やらせて頂いて」「ある意味」「法律に無い」と「申して」辞任しなくても良い「ではありませんか。みなさん!」となって不思議は無かったかもしれない。
 この人は、話し方でもマイブームがあるらしく、言い回しがかなり変わり、それがすべて日本語として、いちいち耳障りになるのだから不思議だ。少し前は「ある意味」を接頭に多用し、他の意味にとられないように熟慮して話さねばならない政策の実行者としての無自覚を無慚にも露呈していたが、昨日は「私なりに勝手に解釈すれば」ときた。「私なりに勝手に解釈」して、国外やら県外やらと勝手に騒ぎ立て、挙句「学べば学ぶほど」その不可能を悟って元に戻したといった自覚が無い。「私なりに勝手に解釈」など、断じてしてはならない立場なのだが、最後の最後まで自覚していないのだから、唖然とさせられる。
 一国のリーダーはその国の国民すべての生命財産を担っており、その自覚があるからこそ、軽率な発言も態度も自ずから出来なくなるもののはずだ。「命をまもりたい!」などといった個人的願望ではなく、一億数千万の命運をその職に就いた瞬間から『現実』に担っていて、それを何がどうあっても守らねばならない立場なのである。ところが、鳩山首相の言動からは、終始それが理解出来なかった。実に困り者で、自国の総理大臣に対して甚だ遺憾だが、確かに一国のリーダーとしてはルーピー(くるくるぱー)であったと言わねばならない。
 
 その場その場で他人の話に合わせてしまい、話し方までグニャグニャと変えて一定しない。これは、人間同士のおしゃべり付き合い、特に主婦の井戸端会議などでは絶対的に必要な才能のように思える。つまり、普通に近所付き合いをしたり、あまり深入りしない知り合いの関係であるなら、鳩山由紀夫氏は大変な好人物なのだろうと思える。
 昨日、あいも変わらず無自覚にペラペラ話す姿を見聞し、政治的にはルーピーだとしても、人間としてはムーピーだろうと思った。ムーピー、手塚治虫の火の鳥に登場する不定形生物のことだ。この不定形生物、もちろん「宇宙人」だ。そして定まった形が無いばかりか、相手の望みの姿に変化できる。・・・まさに鳩山首相そのものだ。総理大臣にさえならなければ、相手に合わせて豊富な話題を提供し、みなに好かれたであろうに。
 愛されるべき不定形宇宙人氏は、総理大臣を辞めた人間は政界に止まるべきではないとの持論を、ついに!有言実行されると言う。しかし、悲しいかな、総選挙を大圧勝した与党は早期解散などしない、という先の自民党政権で実証済みの鉄則により、何と3年間の猶予があると考えられる。その3年後に、「法律に無い」と言わないように願いたいものだ。

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