目が開いても見えない

 

孵化11日目の文鳥ヒナ(ノ)
孵化11日目のノッチ(仮)

 ノッチ(仮)は孵化11日目だ。となると、通常目が開く日数だが、朝の写真を見る限りでは微妙なところであった。
 目が開けば物が見えているはず。となれば、鳥は初めて見たものを親と認識する、いわゆるインプリンティング(刷り込み)が起きるから、この時期に親鳥から引き離さねばならないと、早合点してはいけない。目が開いたところで、文鳥の場合、視覚器官はまだ未熟であり、ようするに見えていないのだ。見えるか見えないかの問題なので、外見の変化など無意味なのである。
 付け焼刃の知識にとらわれて、現実を考えないようでは、大きな間違いを起こす。文鳥のヒナの現実としては、孵化2週間を経過したあたりでようやく物が判別出来るようになり、孵化17、18日頃になると、はっきり物が見えるようになり、見慣れないものを怖がるようになる。
 つまり、拒否感なく人間を親として認識させるためなら、孵化14~17日目くらいで良いのである。幼ければ幼いほど弱いので、引き継ぎを早まる必要は何一つ無い。もちろん、『増産』を目指す繁殖業者なら、早く引き継いで、親鳥に次の繁殖に移ってもらった方が良いはずだが、これは、文鳥を愛玩動物ではなく、経済動物として考える立場の話だ(良い悪いではなく違うだけだが、その立場の違いに気づかない人は結構多いような気がする)。
 というわけで、22日の引き継ぎまで待つことになる。それにしても、孵化当日から毎日欠かさずに写真が撮れるのは初めてだ。ありがたいことだ。

 

こちらは孵化10日目のイッツ(仮)
孵化10日目の文鳥ヒナ(イ)

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