![激しく水浴び中の文鳥(ラック・ノコリ)](/image/img871efbc9zikezj.jpeg)
激しく水浴びするラックと見つめるノコリ
文鳥は恐るべき超能力の持ち主だと思っている。何より飛べるし、あの大きさで10年以上生きることもあるし、やたらと頭が良く人間じみたところがあり、数千倍の大きさの飼い主を何の遠慮も無く噛むし、水しぶきを浴びせかけてくれる、これは信じがたい能力ではないか!
しかし、予知能力だとか、そういった類のものは無いだろう。例えば、今書いているこの時も小さく揺れている地震の予知など、小鳥に期待するのは理屈に合わない。なぜなら、例え大地震が起きても、数分間空を飛んでいれば済んでしまう生き物が、そのような天災を予知する必要は無いからだ。無駄な能力は、おそらく自然の進化過程で淘汰されるだろう。
念力で10円玉を動かして喜ぶ人は、昔から絶えて無くならないものだが、それが可能であったとしても、手などを用いて物理的に動かした方が能率的なので、何年ながら念力で捕食する野生生物はいないのだろうと思う。現実は、往々にしてつまらないのである。
千里眼、透視能力も好まれる話で、これについては文鳥がその能力を持っていると信じる人もいるようだ。何でも、自分の産んだ卵の中が健常か否かを判断出来、障害を持って生まれるはずの卵は温めずに捨てる、と言うのだ。しかし、それほど未知の鋭敏な感性を持っているなら、無精卵や擬卵を後生大事に温めるはずが無いだろう。なぜ、健常かどうかが判断出来て、プラスチックのまがい物かどうかがわからないのか?
また、文鳥に幽霊が見えると主張する人もいるが、幽霊などと言うのがあったとしても、死んだ人間は今生きている人間より多いので、そんなものが見えたら大変である。幽霊は小鳥を捕まえて食べないので、おそらく彼らは、明らかな物理的攻撃を仕掛けてくる、生きている外敵を察知するように進化するだろうし、無駄な能力は消えていくはずである。つまり、野生のリアルな世界では、幽霊など見ている暇などないのだ。
そういった感じに考えるとつまらないので、いろいろ想像して楽しむのが人間という生き物の良いところだが、ファンタジーとリアルは区別したいところだ。
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