水浴びをするラックとその周辺(手前はイブ)
文鳥の顔も、じっくり見るとさまざまだ。例えばクチバシにも、細いと太い、短いと長い、それぞれ違っている。個人的には平均的な形が好みだが、太くて短いタイプには愛着がある。我が家で言えば、オッキやイブやカナのタイプだが、何とも見た目がユーモラスなのだ。
従って、アート・ルキサンさんが9月にラインナップされた文鳥作品に、クチバシが太くて短いBAGIA画伯の文鳥を多く見出した時、これは我が家に迎え入れねばならないと、心ひそかに思い決めたのであった。もはや義務といっても良い。
そこで無駄遣いを控え(予備デジカメが必要になりつつあったが、IXY800ISの中古で済ませる)、絵画を飾る場所を用意しつつ、エコポイントの商品券の到着を待ったのであった。何しろ「エコ」に資するように使わせて頂かねば寝覚めが悪いはずで、絵画なら二酸化炭素の排出は輸送時の排気ガス程度だ。輸出依存で内需拡大が数十年にわたって叫ばれる我が国にあって、輸入品の絵画で消費するなど、これ以上の政府への貢献はあるまい。
もちろん、借金で支出を繰り返せば、国家財政の前に家計が破綻するので、その支出を裏づける意味でも、商品券が届くのを待ち、速攻であの昔懐かしいよどんだ質屋で換金しなければならない。しかし、あの慌てて取って付けたようなエコポイントなるものは、当然ながらまともな受け入れ態勢になっていないので、申請からやたらと待たされることになった。腹立たしい。・・・あんなもの現金でその場で還元して、「還元された分は環境保全に役立ててね!」と、とりあえず見てくれは整った芸能人にでも言わせておけば、事務手続きも簡単で良かった。もちろん、支給する現金は二千円札でなければならぬ。
それはともかく、今は亡き前政府の思いつきで恵んでもらえる商品券を待つ間、ゆっくり冷静に何をどこに飾るか考えた。
BAGIA画伯の「文鳥とヤマネコ」は、引いて観賞可能な場所が我が家にないのであきらめ、「文鳥とラン」も飾る場所のスペースの問題で候補から外した。残るは 「文鳥とプルメリア」だが、2作品ある。迷わずがに股になりつつ葉っぱにしがみついている文鳥が描かれている方に目星をつけた。なぜなら、ペローシスでも頑張る姿のようで愛着がもてたからだ。
そして、「売れているかな、売れたら売れたであきらめもつくけど、やっぱり売れないで欲しいな」、などと中途半端な思いで日を過ごし、この間、私的にはゲンとノロが彼岸の彼方に飛んで行ったのを見送り、仕事上ではメーカーや問屋との折衝や、仕入れの資金繰りなどが一段落した13日の火曜日夜、エコポイントもそろそろ着きそうな気配を感じていることとて(提出後2ヶ月以上たって記載不備の通知が来た。署名捺印しないで良いのだろうかと考えつつ、サイトの案内になかったので提出していたのだ)、目をつぶって購入手続きをしたのであった。
直前になって、LABA画伯のヒョウの絵がヤフーのオークションに出品されているのに気づいたが、巨匠の手になるヒョウの大作よりも、がに股でクチバシが太い文鳥である。そこに迷いはない。
かくして、我が家をバリ絵画で埋め尽くされていくのであった。
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