レイ逃亡

「夜会」が終わり、レイがいないことに気づき、2、3日前まで潜むことの多かったイスの下などに見当たらないので後で探すことにして掃除を始め、真っ暗な隣の部屋の雨戸シャッターが下りてないのに気づいて、窓を開けシャッターを下ろそうとしたところ、足もとから小鳥が飛び立つ音がして、月明かりの中を、小物体が飛んで行くのが視認された。それは、右旋回気味に隣家の駐車場を越えて視界から離れて行った。
 レイの飛翔能力が回復しつつあるのに気づいたのは昨日だったが、まさか10メートルも飛べるとは思わなかった。・・・あの方向では、道の向こうの高さ2~2.5mほどの生垣に突っこんだのではなかろうか。とりあえずカンテラ片手にすぐに後を追ったのだが、生垣にその姿を見つけることは出来なかった。
 明日の明け方に捜索する予定だが。発見の可能性は低いと言わねばなるまい。手乗り文鳥の場合は、飼い主の声を聞き姿を見れば近寄ってくる可能性も高いのだが(したがって、捜索は日が開けてからが有効)、非手乗り、それも闇の中でも逃げて飛ぶようなレイでは、人の姿を見ればかえって逃げ出す可能性が高い。つまり、捕獲は甚だ困難だ。したがって、夜中に発見できなければあきらめる、のが、現実的な判断となってしまう。
 まったく、最後まで仕様のない文鳥である。・・・夫のモーリの元には、すぐに母シルバが入り込むだろう。過保護なママゴンが嫁を追い払って息子を独占・・・、ありがちな話ではある。

コメント

タイトルとURLをコピーしました