ドライな関係

トウモロコシを食べる元夫婦の文鳥(ゲン・オッキ)
そ知らぬ顔でトウモロコシを食べる元夫婦(ゲン・オッキ)

 ゲンとオッキは幼馴染で、玄孫までいるくらいに長く連れ添った夫婦で、お互いにハゲ増しあうほど仲が良かった。つい数ヶ月前までは、である。
 ところが、オッキの体が不自由になると、お互いに疎遠となり、別居させても相手を慕うそぶりなど微塵も見せず、毎晩顔を合わせるのにあいさつ一つなしだ。まったく、お互いドライな性格と言うべきだろう。
 おかげで、ゲンはハゲが治り美しくなった。一方のオッキも、ヨレヨレながら最近は手の中にじっとしていないくらいの元気さで真夏を迎え、換羽の2段階目に入っている。
 少しは悲しがったり懐かしんだりして欲しいのだが、ドライなおかげで飼い主としては助かっているのも事実だ。それにしても、あの仲の良さは何だったのだろう。世の哀れを感じさせられる。

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