南方遠征

水浴びする文鳥
水浴びをするラック

 シマは今日も変わらずだ。このまま平穏であることを祈ろう。

 箱巣の中の皿巣の交換を順次行っている。ただ、キューとシズのところだけは不要のようだ。彼らは巣の中どころか箱巣の上にもフンをせず、実に綺麗なのだ。これは、我が家では唯一のキャラクターだが、飼い主としてはみな真似して欲しい。
 ・・・ただ、シズはカゴの外で細かなフンの集合体のようなものを、ドッカーンとしてくれるのは、少々迷惑でもある。

【余禄】
 ペットショップ踏査、南方遠征を実施する。『ペットエコ湘南店』が小鳥の生体販売を再開、しかもそのコーナーは、『610』さんの出店らしいので(ごく限られたわかる人にしかわからないディープな話)、期待は大きい。
 しかし、その所在地は「横浜のチベット」と呼ばれる地域だ。チベットでもブータン王国でも構わないのだが、確かに自動車でないと行きづらい。自転車だと、補助動力がないと途中で行き倒れになる可能性が高い(それ以前に権太坂を越えられない)。戸塚から神奈川中央(かなちゅう)バスに乗って行く。
 良い店であった。文鳥の成鳥がいて、それがオスとメスで分けてカゴに入れられいれば、私に言わせれば文句のない店なのだが、さらにカゴも新しく清潔なのがうれしい。しかし、メスの桜文鳥2羽は、ごま塩に近い容姿であった。・・・なぜ故に、白羽の多い文鳥を探していると見つからず、そうでない時はやたらと見つけられるのだろうか。
 やむを得ず次の計画を実行に移す。再びかなちゅうに乗り藤沢駅に行く。藤沢駅北口のバス停を降りると、目の前に百貨店の『さいか屋』があった。案内を見ると屋上にペットショップになっているので、予定にはないが見ておくことにする。殺風景な屋上にあるそのお店は、基本はドッグサロンだったが、小鳥も売られていた。文鳥のヒナ2、3羽と、なぜか桜文鳥の成鳥。その文鳥は、やたら色がはっきりした美鳥だったが、オスメスの表記はなく、体格やクチバシの色から考えて、ほぼ100パーセントオスに見えた。・・・なぜ故にオスの美鳥を探している時は見つからず、探していない時はこういったところにまでいるのだろう。きっと日ごろの行いが良すぎるからだ。
 地上に戻って西に向かって線路沿いを歩きに歩く。辻堂との中間にあるショッピングモールが目的地なのだ。
 ショッピングモール2階にあるチェーン店。文鳥は1羽もいない。ヒナもいない。それだけで、個人的にはろくな店でないことになる。
 次、ショッピングモールの裏手にあるホームセンター内のペットショップ。文鳥はヒナだけだ。やる気が感じられない。

 かくして、南方遠征は空振りに終わった。
 ついでに、高校の級友の墓参りに行く。この人物はなかなか優秀で、大学に推薦入学したのだが、そのくせに一度も行かず3月に事故死してしまった(身元判明が約一年後になった)。特に親しい友人ではなかったので細かなことは知らないのだが、何の因果か、今は故人になってしまった元担任の絶対的な命令で、お墓の所在地を私がご両親から聞き出し(教育実習があったのだ)、その元担任の小さな大先生をお連れしたことがあり、場所を知っているのだ。知っているからには、ごく稀にでも墓参りをしないと寝覚めが悪いだろう。
 それでも文鳥がいたら、また数年後と言うことにして遠くから遥拝するだけのつもりだったが、手ぶらでは自分に言い訳が出来ない。ホームセンターでお線香とライターを買い、ミネラルウォーターを自販機で買い、適当に済ませてさっさと帰る。

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