ハルの後妻候補「エコ」
いつものように葛藤はあったのだ。数は増やしたくない。しかし、同居させるならカゴの数は増えない。ヒナが育ってメスなら・・・。それまで半年待てるのか?メスになる確率は5割だ!買うにしても大きなところは避けたい・・・。鶴巻の鳥獣店は計算できないぞ!などなど。
そして、どのように考えてもハルがこのままおとなしく居続けるとは思えないので、市営地下鉄センター北の大きなペットショップへ行った。
台湾産がたくさん売られている。オスとメスにそれぞれ分かれていて、メスのカゴには桜文鳥が2羽いた。一方は小柄で濃い色合いをしたハル好みと思われる容姿だ。ここで買った故センに似ている。ただ少々意地悪そうな目つきで、白文鳥と親しくしている。もう一方はヒナの羽毛がまだ残っており、将来的にはカエ程度に白い差し毛が入りそうだ。気の良さそうな目付きをしていて、シルバー文鳥にいじめられている。
なぜそうなのかは説明できないが、気に入ったのは後者だ。胸にぼかしもあるし、何となく人懐っこい気配がある。しかし、今回はハルが気に入るようでなければならない。・・・他にも、なぜか十姉妹などと雑居となっているカゴに、爪が長い桜文鳥が2羽いて仲良くしている。その一方は小柄で丸く目が小さく色が濃い。つまり、個人的に大いにひきつけられる容姿をしているが、雌雄はわからず、また、ハルの場合目が小さいのは好まない可能性がある。
・・・、結局ハル基準で選ぶしかないのだ。ややつり目の文鳥を買うことにする。例によって「確認書」が提示されるが、面倒がる客が多いと見えて、店員のお姉さんは現在飼育しているのを確認すると簡略に済ませてくれた(この客はまったく気の無い返事「はぁ~い」を繰り返すのだ)。
住所・電話番号・氏名を書く欄には、何となく面倒なので出鱈目を記載しておいた。この件については、「動物愛護法」の解釈の問題で、この店の「確認書」には施行規則第8条第4号の規定により、この確認書の受領(つまり個人情報の記載)が義務付けられているとしている。しかし、この解釈には同意できない。念のため同条文を抜き出せば「販売業者にあっては、販売をしようとする動物について、その生理、生態、習性等に合致した適正な飼養又は保管が行われるように、契約に当たって、あらかじめ、次に掲げる当該動物の特性及び状態に関する情報を顧客に対して文書(電磁的記録を含む。)を交付して説明するとともに、当該文書を受領したことについて顧客に署名等による確認を行わせること。」とあるのみだ。つまり、生態や飼育方法などをざっと説明するのが販売側の義務で、その義務を果たして売った証拠として、お客さんにサインしてもらえ、と言うだけであり、署名『等』とするように、それがへのへのもへじであろうが顔文字であろうが何だって良いはずなのだ。もし、個人情報を提出するのが義務であるなら、プライバシーの問題や個人情報の保護の問題が生じ、大変難しいことになってきてしまうだろう。まったく不親切な条文にも問題があるが、過剰な指導があるなら控えるべきだと思う(やるなら完全に飼育者登録制にして身分証の提示を求めるしかない。ちなみに小さなお店では何の説明も無くサインも求めず売っている)。
それよりも、このお店がオスとメスを分けて売っているのは褒めなければならない。おそらく本来脚輪の有無でオスメスが分けられて入荷しているようだが、それが相当にいい加減なため、店側でしばらく確認した上で分けている形跡があるのだ(脚輪があってもさえずるし、無くてもさえずる。確認の際にこちらは何も言っていないうちに、性別違いの場合は交換する旨を言われた)。これはなかなか出来ない有難い話と言うべきだろう。
さて、ボール紙の中で暴れるのを冷や冷やしながら家に連れ帰り、この3,990円の文鳥の体重を量り(24g)鳥カゴに入れた。名前は店名に因んで「エコ」としよう。数日隔離して観察の上、万一の事態がなければ、今週末に我が家の文鳥たちと引き合わせるつもりだ。
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