いつも食欲旺盛なシズ
シズがまた産卵しようと企んでいるようで、下腹部が膨れている。小柄な割にはいつもよく食べる文鳥だが、さらに旺盛になっているようだ。
元気なのは結構なことだが、困ったものだ。
【余談】
近頃、何でもかんでも通販で済ましてしまう。本を買うのもブックオフのオンラインショップを頼るようになった(↓通販サイトあれこれアフィリエイト)。
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/bun2/tsuhan.htm
安い本しか買わないので、数合わせのためもあって(1,500円で送料無料になる)、親が好きな平岩弓枝さんの文庫本も注文する。この親なる人物は、老ボケなのか天然ボケなのか微妙だが、読んでもディテールなどすぐ忘れるので(もしくは本当には読んでいない)、何度も何度も繰り返し繰り返し『御宿かわせみ』シリーズを読んで飽きないという、実に経済的で幸せな頭脳を有している。
2冊の約100円の本の一方は、『はやぶさ新八御用帳1(大奥の恋人)』という文庫本だった。私は読まないつもりだったが、表紙を見て考えが変わった。そこに桜文鳥が描かれていたのだ(文庫の初版が1992年だが、↓のように版を重ねている)。
拾い読みしたところ、文鳥、確かに登場する。
18世紀末から19世紀の初頭、将軍徳川家斉が愛妾にプレゼントした「お白さま」と呼ばれる文鳥が、大奥の庭に逃げ出してしまったものの、飼育経験のある女中の手の上に飛んできて保護されるといった内容だ。
文鳥ファンとしては、手乗り文鳥を飼育した経験があると思われる描写を読んで、作者にシンパシーを感じた。しかし、「お白」と言う名前から、作者の念頭にあった文鳥は白文鳥ではないかという疑惑も禁じえない。確かにほっぺたは白いが、桜文鳥の姿に白ちゃんとかチロちゃんとかいった名前はそぐわないだろう。
そこで、これは表紙を描かれた佐多芳郎画伯による時代考証の結果ではないかと推測している。何しろ、当時すでに文鳥は盛んに人工繁殖されており、かなりの程度流通していたので、江戸城の大奥で飼育されていた可能性は高いが、江戸時代末~明治時代の前期に出現した白文鳥は(私は明治10年頃と推定)、まだ存在していなかったと考えるべきなので、白文鳥を描くと時代的にあり得ない姿となってしまうのだ(突然変異のアルビノだ!と言い張ることは可能)。つまり、「お白さま」の姿を桜文鳥に描く裏には、実に驚嘆すべき緻密さと博識があるように思えるのだ(私のような文鳥のことだけ調べているのとは違う)。
もしかしたら、読んでいない部分により細かな文鳥の話があるかもしれないので、とにかく全編目を通したい。
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