孵化25日目のアト
アトをフゴから出してクッションの上に置いてみた。通常この時期のヒナはフゴの中をうろつき始め、そろそろ羽ばたきだす。クッションの上に置かれれば、手のひらや物陰を目指して、ヨチヨチ・・・と表現するより早く這い歩きをするものだ(面白がって何度もやらせてはいけない)。ところが、アトは動かない。手を10センチの目前におくと、ヨチヨチどころかヨタヨタと、それも片方に傾く居ざり歩きで5センチ動いただけだった。
この29gのヒナは、脚がおかしいのではないかとよくよく見たが、外見上何ら問題ない。そこで、これは精神的にオクテで、少々頭の回転も遅く、ついでに運動能力もとろくさいのではないかと推定することにした。しかし、こういった普通嫌われるべき特質が本当であったら、私は大喜びすることになる。オクテならきっと長く餌付けさせてくれるはずなのだ。何しろ、ポンとテンは、孵化25日目くらいには動き回り爪楊枝などを噛み、孵化35日くらいにはパクパク自分たちで食べ、40日前に完全にひとり餌になってしまい、忸怩たるものがあったのだ。のんびり成長すれば良いのである。
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