16日目夜の「ポン」
朝、「ポン」の引き継ぎを行なう。箱巣ごと交換し、速やかに「ポン」をフゴに入れ、育雛室に入れてしまう。しばらくして、デコとカナをカゴに帰すと、箱巣が新しくなっているのに戸惑い、それでも中に入ってみると、いたはずの物体がないので少し怪訝な様子であったが、落胆の様子は見られなかった。
午前7時30分、「ポン」の餌づけ開始。まず体重をはかると22gだった。これは平均的と言えるかもしれない。眠たげな目で人間を明確に識別できている様子はないが、すでに親鳥から朝一のエサを与えられており、口を開けようとしない。それでも一口食べたので、それ以上無理せず育雛室に戻す。
午前11時2回目。父親のデコに似ておとなしいヒナで、声も出さないし動きもスローだ。こういったヒナに餌づけする場合は、左の手のひらに乗せないとうまくいかない。もちろん手は事前に洗っておく。手のひらに乗せると人間より体温の高いヒナの体温を奪うなどと主張する獣医がいたようだが、これは笑い話だ。人間の手と、赤外線を放出する30℃のパネルヒーターと何が違うのか説明して欲しいものだ。きっと、そんなことを信じ込む人は、自分自身を含め冷え性の人しか周りにいないのだろう。ただ、長時間持っていると、人間の方が汗ばむので、餌づけの時だけにしたほうが良い。それはともかく、何となく状況に慣れてきたらしい「ポン」は、3回ほど口を開けた。もっと食べさせたいのだが、無理をせずに育雛室に戻す。
そもそも、午前中はあまり食べないことが多く、特に環境が変わってすぐには食べない。つまり、始めからどんどん食べさせようとするのは無理なのだ。飢えない程度で十分。なお、あまったエサはそのつど捨ててしまう。もったいないから冷蔵庫に入れて次に・・・といったことはしない。小さじ一杯のアワ粒も無駄にしないのは美徳に相違ないが、それで細菌感染などを招いては馬鹿馬鹿しいのだ。『もったいないお化け』が祟るなら、甘んじて受ければ良いだけだ。
午後2時過ぎ、前回まであまり食べなかったので、おなかがすいたらしい「ポン」は、育雛室内で「キュワギュワァ」と催促を始めた。そこで少し早いが3回目の餌づけを行なう。7回ほど口を開けた。なかなか良い食べっぷりで、すでに環境に慣れたといって良い。
午後6時前、4回目の餌づけ。まだ空腹ではない様子だが、6回口を開けた。そのうは満杯状態となっている。
午後9時20分頃、5回目の餌づけ。空腹ではないが、それでも5回口を開けた。体重は23gであった。
以上、初日なので、特別に細かく書いてみた。
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