蓑形とは言い得て妙

鬼太郎の背中に蓑をつけた子泣き爺参照

 なぜか尾羽が生えないんだよな。田中鳥獣店出身のゴマは、魁傑ゾロのような目のところだけ仮面柄のカイと、誰の許しも得ないまま夫婦になって抱卵を始めたが、最初は産卵数が1個、続いては不明だが、昨日抱卵をやめたようだ。
 繁殖しないと困るのだが、人間の都合でペアの入れ替えなどしないのが我が家の家訓なので、とりあえずこのままにして・・・、田中鳥獣店に期待しよう。

 それにしても、1871年に、旗本で外国奉行の要職にも就いた竹本隼人正要斎が、物産展に出品した文鳥「変生ミノガタ」が「ごま塩ちゃん」であるとすぐ連想できたのは、飼育経験のなせる業であった。私は馬の鞍を連想していたのだが、確かに尻すぼみで首のほうは開いている感じは、鞍より蓑(ミノ)だ。あの藁で雑に作った感じで雨しのぎに着る子泣き爺のアレ。さすが、収集癖持ちで多趣味の大旦那様だ。
 白文鳥は貴重だから、雑種F1を種鳥として交配し、副産物のF1は「ミノガタ」と価値を高めようとするなど、お侍にしては算盤勘定にも優れている。それに比べて、明治から昭和まで、専門家を称して御託を並べながら、同じ白文鳥でも、江戸系と弥富系がまったく遺伝的には異なる存在と気づかなかった人たちは、まとめて魯鈍である。

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