ナイの嫁に

　オステは左翼の手羽がないので飛べないが、幸い左指の欠損は爪の部分のみで、つかまるなどの動作には不便がない。飛びまわる他の鳥たちを見て自分も飛ぼうとする姿は、実に不憫なものだが、卑屈になるようなことは無く、実に前向きに生きている。
　昼間はナイのカゴに寄宿しているが、２日めの今日は、ナイが占拠するツボ巣の上に居座って、時折威嚇するナイを無視して、そのツボ巣を壊して遊んでいた。なかなかにたくましいのである。
　このまま、期待通りに、ナイと夫婦になってもらいたいものである。