あの子はキンカになったかもしれない

​ミニマムなキンカチョウとコビィ&トムの子たち​​
 インターネットは親切にも、こちらの好みを推定して、それに則した広告を表示してくれる。つまり、たまたま気になったマンガのあらすじなど追えば、いろいろ紹介してくれるわけだ。
 そうした中に、ネコに生まれ変わったイヌの話、があった。本当のタイトルは知らないが、広告で表示される断片的なカットから推測するに、女の子に可愛がられた飼い犬くんが、亡くなって、再び飼い主の元に生まれ変わり、運良く、飼い主だった女の子と再開し保護されるが、犬ではなく猫に生まれ変わったため、「犬派」の女の子は飼う気がなく、そのため、犬になりきろうと、「お手」をしたり、たくさん食べて大きくなろうとして獣医さんの世話になる、といったいじらしいものであった。
 で、そのはっきり言えば他愛ない妄想から、そう言えば、サラブレッドの三冠馬の子どもに生まれ変わるなどと遺言して自殺した少年がいたように、自分の生まれ変わりの姿は自由に想像して、まずもって今現在の自分の姿かたちとは別のものを思い描くのに、亡くなったペット動物の生まれ変わりには、同じ姿かたちを求めるとは、不思議に身勝手なものだ、と考えた。つまり、生まれ変わりを期待しているのではなく、亡くなった子の影を追っているに過ぎないので、それが過ぎると、違いばかりが気になって、およそ不幸になりがちだ、と思ったのである。
 ようするに、この↑11gの謎生物の1羽が、舞い戻った文鳥の彼や彼女かも知れぬ。もちろん生まれ変わりなど信じていないが(万一そういったシステムがあったとしても、魂だけの問題なので思考の世界では無意味)、そう思って共通点を見つけていくのは楽しい(相違点ではなく共通点が重要)。
 例えば、この白いキンカなんて、たぶんボールのようにコロコロになるので、「ボール」とか呼ぶことになるだろうが、およそ共通点の思い浮かばない、筋肉ゼロのふにゃふにゃだった白文鳥リオくんと、意外な共通点が見つかるかもしれない。それこそ、生まれ変わりの発見なのである。

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