変態からの更生

　文鳥のオスと十姉妹のオス、一緒に育ったジュンとオコメは、飼い主の思惑により、ジュンは嫁マダラと同居し、オコメは十姉妹の群れに入った。しかし、ジュンはオコメの姿を求めてマダラを無視、オコメは威張って孤独となっていた。
　それが急激に変わってきた。昼間、オコメがツボ巣のヒナに給餌を始め、それがよほど楽しかったのか、おそらくヒナの父であるルンやその盟友パッパとともに暇さえあれば給餌をし、おかげで、主流派の仲間入りする形となった。
　一方のジュンは、夕方、マダラに向かってさえずりダンスを披露し、不思議がられていた（女子高生のマダラは恋愛に疎いようだ）。オスがメスにさえずるなど当たり前だが、ジュンの場合はこれが初めてなのである。彼は十姉妹が好きな変態トリオ（トム・ジュン・ウノ）の１羽で、これまで文鳥のメスには全く関心を示さなかった。

　・・・変態たち。トムは子持ちになり、ウノは同居する文鳥メス（マナコ）と仲良くなり、ジュンもマダラに興味を持ち始めた。ようやくアブノーマルを脱し、ノーマルな状態になってきたようだ。